あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。ネタを見つけたら更新中。画像の無断転載は禁止です。

服やズボンにくっつく種たち 懐かしい引っ付き虫の草花遊びと外来植物

服に張り付くあの植物

秋の終わりごろになるといわゆる引っ付き虫たちが見られるようになってきます。

服やズボンにくっつけていたずらをしたことは、子供時代ならば誰でも経験したことのある草花遊びではないでしょうか?

そんな懐かしの遊びができる植物たちが見られます。
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こんな感じのとげとげとした種なのですが、最近はあまり見かけなくなった気がします。

この写真の物は、頂点のトゲが2つ大きく出ているので外来種のオオオナモミですね。

在来の物にオナモミと言う種類があるのですが、今ではなかなか見られない種類となりました。


刈り取りのされる道路沿いなので恐らく外来種だろうというセンサーが働きました。

しかし引っ付き虫であることには変わりないです。

生活になじんでいる引っ付き虫

オナモミの仲間と言えば日常で使われているとあるアイテムの発想元となった植物なのですが知っていますか?
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ヒントはこのとげとげとした引っ掛かりの部分にあります。こんな形をしたアイテムを見たことがありませんか? ばりばりっと音がするアレです。



オナモミのこのタネの形をヒントに生まれたのがマジックテープです。

財布などの留め具で使われますよね。あれの形を思い出してみると上の写真にそっくりではありませんか?
ちなみに結構痛いので張り付けるときは優しくつけましょう。


細長い引っ付き虫 センダングサの仲間

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荒れ地でものすごく目立つのがこちらのイガイガ状のタネです。


草地で夢中で遊んでいると、このタネがとんでもない数張り付いて取るのに大変苦労します。先が2股に分かれているのでコセンダングサですね。花の姿も見てみましょう。
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コセンダングサは使い古したスポンジのような姿をしています。

花と葉の形がこのセンダングサの仲間たちを見分ける上では重要になってくるのですが、分かりやすいのは白い花びらがあるかないかと、花の後ろに葉のようなものが付いているかどうかですね。
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コセンダングサとは違い、白い花びらも持つシロバナセンダングサですね。

この仲間たちは種類も多く知識が混ざりがちです。センダングサ、シロバナセンダングサ、コセンダングサとシロバナの雑種、アイノコセンダングサ、そしてアメリカセンダングサと名前をあげるだけでクエスチョンマークが出てきますね。

興味のある方は身近な引っ付き虫の仲間を詳細に調べてみると面白いと思いますよ。

引っ付き虫が好きな方は種類が違うこちらの引っ付き虫も好きになれるかもしれません。
aikawa-park.hatenablog.com

秋の樹液に集まるオレンジや青の蝶。 枯葉のような姿で越冬するキタテハやルリタテハ

蝶の時期も終わり?

朝は1桁台の気温にもなり、昆虫も姿を消しつつあります。しかしナラ枯れの影響で樹液が多数出ているからか日が出ていると樹液を舐めにが来ています。
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樹液は時期的に固形になり始めているのですが、まだにじみ出ている場所には残っています。

このような場所ではまだハエ類やスズメバチ、蝶や蛾が来ています。

この時期の蝶と言えばオレンジ色の蝶ですよね。 街中でも目にするはずのこの蝶です!


普通に見られるオレンジ色のキタテハ

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ありふれた蝶なので珍しさはないのですが、時期的に蝶に出会えるだけで嬉しいというものです。

キタテハは秋に出た新成虫がそのまま冬を越していく面白い蝶です。

冬場でも暖かい日には姿を見せてくれ、コンクリートや落葉の上で翅を広げている場面に遭遇することがあります。
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寒い2月であっても昨年はたびたび姿を見つけることができました。

キタテハは普通種なのですが姿が非常に似たシータテハと言う貴重な蝶の可能性もあるので目にすると確認せざるを得ません。 
これが楽しかったりします。

水色に輝くルリタテハと言う蝶

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ルリタテハは身近な蝶でありながら大変美しい蝶です。

しかし人の気配に敏感なことが多くなかなか近づくことのできない種類だと思います。

今回は食事に夢中なようで近づくことができました。こちらも成虫で冬を越す蝶で、まだ新しそうな個体です。

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見ていると翅を閉じたり開いたりしています。 

夏場のオオムラサキなども同じ動作をしますが、この場合では周囲の敵を追い払う場面が多いです。 

今回は私やハエなどの他の生き物がいたから翅をパタパタしていたのかもしれません。
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キクイムシによる樹液の流出が続き、樹液はでろでろの固形状になっています。雑菌など凄そうですがたくさんの食べ物があるという点では蝶たちからするといい餌場ですね。


冬を成虫で越す蝶の特徴

真冬をあまり動かずに過ごすため、敵の眼を避ける上で彼らの色と言うのはとても重要です。

翅を開けば鮮やかな蝶たちも静かに止まっていると周囲に同化してしまいます。
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こちらは先ほどのメタリックブルーを持つルリタテハです。 

開いた時とはうってかわって周囲の落ち葉や茶色の多い景色に溶け込む様になっています。
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キタテハも同様に茶色くなっています。秋に出るキタテハはより周囲の環境に合せるために翅の凸凹が大きくなっており、より破れた枯葉っぽくなっています。見事ですね。 


ルリタテハとは白斑の大きさと翅の中心の切れ込みの深さが分かりやすい違いでしょうかね。


他にも何種類かの蝶が日当たりのいい場所では見つかることがあります。 冬に見つける蝶たちはありふれた種であってもとても嬉しい気持ちにさせてくれるのでとてもおススメですよ。

今回紹介していないですがムラサキシジミもとてもおススメです。
aikawa-park.hatenablog.com

姿はクモのようだけどクモではないザトウムシ

8本足で歩く奇妙な生き物

山の付近で作業をしていた時のことです。

ふと木のそばへ目を向けると大きなクモのようなものがいました。
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どこにいるのか分かりますか?
体に似合わない非常に大きな足を持つザトウムシと言う生き物です。
しかもこのザトウムシは非常に大きいです。

山では普通なザトウムシ

ザトウムシの仲間は平地ではあまり見かけない種類かもしれません。

しかし山側では目に入らないだけで木の付け根倒木などにたくさんいることがあります。
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意外と木肌に似ているため、気が付かずに手をついたらザトウムシをつぶしてしまった、手に乗ってきたなんて経験をするかもしれません。

しかも意外と動きが速いのが面白い所です。
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大きさは足先から反対の足先までで大人の指位の大きさです。

長い足で空中に浮いているかのような印象です。
歩くときには物音立てずに動いています。

記憶の中のザトウムシはかなり小型の物だったのですがあいかわ公園では大型の子がいるようです。
aikawa-park.hatenablog.com
このブログ内でも同じ種類と思われるものを昨年に紹介していましたね。
似た種類も多そうなのでザトウムシの仲間としておきましょう。

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一応彼らは肉食性の生き物です。

地表にいる幅広い生き物や死骸を食べているとされていますが、ゴキブリやダンゴムシなどと同じく有機物を自然に返す重要な役割を担っている生き物です。こうした分解者は普段目にしない分見た時の抵抗感が強いんですよね。
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不思議な見た目の生き物ですが特に害もないので見つけた時には手乗りに挑戦してみるのも面白いかもしれません。
いつぞやのナナフシのように足を自ら切る性質もあるので、扱う時には切らせないように注意しましょう。

ザトウムシのような地表にいる生き物を探してみると、他にもたくさんの生き物がいることが分かるはずです。 普段は見ない地表の世界を覗いてみてはいかがでしょうか?

秋にこぶ状の不思議な茶色い実が落ちていたら...食用にもなるケンポナシ!

こぶ状の変な実を発見! その名はケンポナシ!

石小屋ダム沿いの道を歩いているとブクブクと膨れた変な枝を発見しました。 病気かと思ってしまうその独特な姿はケンポナシと言う植物の実と柄です。
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ケンポナシと言う名を聞いてたことのある方は少ないかもしれません。

秋に大量に写真のようなぼこぼこの物体を落とすため、一度それを目にすると忘れられない植物です。

見たら忘れられない凸凹の実

一見するとコブは実のようですが本当の実は先についている丸いものです。
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丸い実をつけているわけですが、そのまま実をつけていれば食べられるほど自然は甘くありません。

そこで実を食べてもらうために彼らが使う技がこのコブと言うわけです。このこぶ状に膨れた枝を割ってみましょう!
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この柄の部分を割った瞬間洋ナシ日本酒のようなついつい嗅ぎたくなるいい芳香がします。 

ケンポナシは実ではなく柄の所に甘みを持つというとても変わった植物なのです。ここでも何かしらの動物に食べられた跡が見られました。


ケンポナシは聞かない名前の珍しい植物? 味も確認!

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この植物は名前こそ聞きませんが山地などに普通に生えている植物です。 

とはいえ植物の葉はどれも同じっぽく見えますし、ましてや秋の終わりごろと言う虫取りなどもおしまいになる時期にスカスカの木を見上げる人は少ないので、なかなか知られていないんですね。

注意深く山沿いや沢沿いなどの下を見てみればきっと奇妙な形の木の実を見つけられるはずですよ。
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せっかくですから高い所にあるケンポナシの柄をかじってみることにしました。

私の記憶ではほんのり甘みがあったはずです。

うーん...はずれでしょうか?香りは非常に良いのですが味は微妙な甘みがある感じですね。 ちょっと美味しいとは言えないような感じです。

もしかすると落下してから追熟するようなサルナシのようなものなのかもしれません。拾って保管してみましょうかね? 
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面白いケンポナシは柄を割って香りを嗅いでみる価値のある植物です。興味のある方は石小屋ダム方面の地面を注意深く探してみてくださいね。地面に落ちているものを口に含んだりするのはやめましょう。

秋の自然に生えるキウイフルーツの原種サルナシの記事はこちら↓
aikawa-park.hatenablog.com

秋に咲いている黄色いタンポポのようなお花。タンポポではなくヤクシソウかも

秋に咲くタンポポ?

園内の地面にはやたらと花付きの良いタンポポが咲いていることがあります。

花付きがとてもよいので一見するとこれはタンポポではないのでは?と思うはずです。
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こちらがヤクシソウと呼ばれる今回の題名のお花です。

花の周りには大抵他にもたくさんの花が付いていたり、既に終わった花の後や蕾が付いています。

写真の花も見てみると周りに小さな細長い棒状のものが付いていますね。

似ているキク科の花々

キク科の黄色い花と言うのは非常に似ています。今の時期にヤクシソウっぽい花が咲いていないとは言い切れません。

例えば園内であればこんなキク科の花が咲いています。

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どれも同じに見えますか?それとも違いが分かりますか?花の雰囲気を見てしまうとまんまと違いが分からない状態になってしまいます。



左はカントウタンポポ右はジシバリと呼ばれる植物で、カントウタンポポは今ではちょっと少ない種類です。


これらの種類は一体どこが違うのでしょうか?

まずは先ほども話した花付きですね。
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といいつつ花の写真ではないのですが、要するに花が複数咲いている、もしくは花が咲いた跡がたくさんあればヤクシソウの可能性が高いです。

そして極めつけはヤクシソウのにあります。

ヤクシソウのポイントは葉にアリ!

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見ての通り面白い形をしていますね。


その中でも注目して欲しい部分が葉と茎の付け根付近です。よく見てみると葉っぱが茎をまるで抱っこするかのようについています。

これがとても分かりやすい特徴です。

なので皆様も今の時期に黄色い写真のような花を見つけたら一度花から離れて葉を見てみましょう。

葉で種類を見分けられるとなんだか自然の事を少し知った気分を味わえてうれしくなれますよ。

色々な落葉の形を見比べてみよう

秋と言えば紅葉と落葉

多くの植物が冬場になると葉を落とします。

秋の園内にはたくさんの落ち葉があり、歩いているとザクザクザクと言う音が楽しめるので散歩をしているだけでもなんだか楽しい時間が過ごせます。

茶色一色に見える落葉の世界を少し除いてみましょう。
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落葉のたまっている場所を発見しました。どうやら誰かがまとめてくれたみたいですね。

さてさてこの中で一番多く含まれている落葉はどれでしょうか?
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落葉は木が落とすものですから、探した場所の付近に生えている木の種類の密度の違いがとても影響してきます。 

このエリアではカブトムシの木ことクヌギが多いので、含まれる落葉もクヌギが多くなりますね。

この葉たちが山の中などで分解されると、カブトムシの大好きな腐葉土が出来上がります。 秋の落葉は葉の持っているたくさんの栄養を土に返すためにとても重要なのです。

少し場所を変えてみましょう。
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こちらはどうでしょうか?

先ほどのコナラエリアと比べると鮮やかな色がまだ残っていますね。

緑に茶色に黄色もかなり目立ちます。
一番目立つのは黄色でしょうか?
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こちらはエノキと言う植物で、年間を通して色々な鳥や昆虫が葉や実を利用する重要な植物です。

葉の縁に付くギザギザが葉の半分程度だけというユニークな特徴を持つため、分かりやすい植物です。


エノキの葉の落とし方は先ほどのクヌギなどのドングリたちとは違います。
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面白いことに葉だけではなく枝ごとぽとりと落とすのがエノキなのです。

コナラなどは見たら分かるのですが、葉だけをパラパラと落とします。
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とはいえエノキの葉も乾燥して茶色くなるころには枝から零れ落ちてバラバラになってしまうんですけどね。

この時期のエノキの周辺は黄色くなっていて綺麗なのでとてもおススメですよ。

そしてこうしてたくさん落ちた葉を毛布のように寝床にして、ゴマダラチョウオオムラサキの幼虫たちは冬を越します。
この葉はとても重要なのです。

巨大な2種類の葉

広場の中では非常に大きな葉を持つ植物を2種類見ることができます。
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まずはホオノキでしょう。

1枚の葉の大きさが40cm近くになるホオノキの葉ですが、落葉となってもその大きさは残されています。
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度々紹介している植物ですが実物を見てみると本当に大きく、落ち葉の積もるこの季節には遠目でも分かるほど特徴的な灰色の絨毯が出来上がっています。
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もう1種の大きい植物はトチノキです。

トチ餅などの食べられる植物としても有名ですね。

全ての葉が美味しそうなお菓子のようにくるっと回っています。 踏みつけた時のサクッと言う音がたまらない落葉ですね。トチノキは葉が落ちた後もユニークで、ぬめりのある独特の冬芽をつけます。
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これで冬の寒い風をしのいでいると思われますね。結構べたつきます。

葉が落ち切るといよいよ冬という感じです。秋ならではの落葉たちに注目して自然観察をしてみてはいかがでしょうか?

10月の虫むしカードを配布中です。
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今月はかわいいかわいいヒメヤママユです。パークセンターでもらえますよ。

ユズの爽やかな香りと木の実を利用する野生動物の不思議

目立つ黄色い実をつけるのはあの有名な植物

園内のパークセンターから見える黄色と緑色の植物があります。

多くの植物は既に葉を落としている時期であり、秋にこうした鮮やかな色合いが見られるのはそれだけで嬉しいものです。
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丸い黄色い実をつけるその植物はおなじみのユズと言う植物ですね。

ユズの木の注意点

ユズの木の付近を見て回る時には注意が必要です。遠くから見ていては気が付きませんが、この植物には非常に鋭いトゲがあります。
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数cmはある立派なトゲが付いていますね。

なかなか硬いので周りを見ずに実に手を伸ばしてしまうとトゲに絡めとられて大変なことになります。

ミカンの仲間の特徴

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ミカンの仲間は葉にも面白い特徴があり、特にユズでは顕著なのが葉の下に付く小さな翼葉と言うものです。

大きい葉と小さい葉が並んで付いているように見えるので、なんだか可愛らしいですよね。

ユズの葉をじっくりみていきましょう。

ユズと言えばやはり香料にも使われるあの香りですよね。

あれは果物からももちろん香りますが、香り成分は植物全体に含まれています。なので葉からもとてもいい香りが楽しめるのです。
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その不思議は葉にある小さな穴にあります。

シソ科などの香りの強い植物に共通してみられるのですが葉を破いた時にこの穴から香り成分が飛びます。

興味のある方はミカン科の葉をちぎってみましょう。
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肝心のユズの実ですが、園内の物は勝手に採ったりすることはできません。 

しかし冬至のころになると配ることがあるため、興味のある方は覚えておいてください。

木の実と野生動物

木の実と言うのは不思議なもので、年によって実をたくさんつけたり全くつけないということがあります。
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例えばユズの近くに生えているカリンは昨年とても大量に実をつけたため11月頃に配っていたのですが、今年はその反動か実が1つもつかないという面白い結果になりました。

今年のユズの実付きを見てみると去年よりは多いように感じます。 自然界では貴重な食べ物となるので、鳥などの生き物には嬉しい出来事ですね。
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この木のみの豊作不作と動物の関係はとても面白く、山の中でドングリを多数見かけるならばその年はふもとまで降りてくる動物が少ないだろうと言った予測を立てることができます。(写真は特定の鳥に人気のハクウンボク)
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近年神奈川で広がったナラ枯れの影響でドングリをつける木が大量に枯れているので、今年あたりは園内の方まで降りてくる動物が増えるのではないかと思っています。

サル当たりはユズやナツミカンの実を食べにくる機会が増えるかもしれませんね。

ユズの実1つから連想ゲームのように自然の繋がりを広げていくと、じつに多くの物事が複雑に絡み合って自然を作り上げているのが分かりますね。