冬になると、葉を落とす植物たちは次の春に再び葉を広げる準備として、冬芽を作ります。冬芽にはいろいろな形があり、じっくり見ると植物の世界の不思議を体験することができます。本日の写真の冬芽は、皆様が口にしたことのあるサンショウという植物の冬芽なのですが、見たことがありますか?左右対称に出るトゲが特徴的です。
サンショウは、ウナギなどにかけることで有名ですね。非常に香り強く、ピリッとした風味で人気ですが、野生のものは、香りも刺激もとても強くて驚かされます。
数年前に好奇心からサンショウの実をかじったことがあるのですが、舌がしびれるほどの刺激と、舌でなめた唇までもしびれてきた経験をしたことがあります。
意外なことに、サンショウはミカンの仲間なのです。ユズなどと同じく、トゲを持っているのも納得ですね。思い返してみると柑橘系のような清涼感のある香りだったと思いませんか?
サンショウは、写真のとおりにトゲをもっていますがこれはいったいなぜでしょうか?
もし皆様の体にトゲが生えていたらそれをどのように使いますか?
トゲの生える植物は、多くが自分を食べてしまう生き物から体を守るためにトゲをはやして攻撃しているのです。
あいかわ公園には、シカやイノシシなどの植物を食べる生き物が夜間にたくさん訪れますから、そういった敵から身を守るための植物の知恵なのです。
公園内では、森のわたり橋の奥側のスギ林に生えています。
サンショウのトゲは、大きくて鋭く、痛いので観察の際には注意してください。