冬の植物の面白い形に、ロゼットと呼ばれるものがあります。
重なり合いながら葉を出す様子をローズ(バラ)の花に見立てたことからロゼットと呼ばれます。冬の自然の中では、想像以上のたくさんのロゼットを見かけることができ、その形の違いを比較することが楽しい時期でもあります。
あいかわ公園でも皆様が歩く足元には、地面に葉を広げた写真のような植物をたくさん見ることができます。写真の植物は、コウゾリナと呼ばれ、草全体に赤みを帯びたトゲを持つ特徴があります。小さな点々がたくさん生えていることが見てわかるでしょうか?
コウゾリナはキク科の植物で、花の見た目はタンポポと同じに見えます。茎にも赤いトゲがあるので、よーく見ると簡単に判別することができますよ。
あいかわ公園では、冒険の森入口付近に生えていますので探してみてください。
ここで疑問なのですが、植物はいったいなぜわざわざ冬の時期をこのような地面にべたっと葉を横に広げた形で過ごすのでしょうか...?
横に葉を広げることのいい点は、踏まれても折れたりせず死なないことがあげられます。また、冬場の弱い光を葉を広げることでたくさん浴びることができるのです。こうして寒い冬に栄養を蓄え、暖かくなった春に新しい茎を出して花を咲かせるのですね。
皆様も少しマニアックなロゼットの世界を観察してみてください。身の回りの植物の数の多さに驚くこと間違いなしです。