先日、パークセンター前の噴水広場にて奇妙な輪ゴムのようなものを発見しました。ぐるぐるととぐろのように巻いてるそれは、なんと動いていたのです。
写真の生き物はハリガネムシと呼ばれる生き物です。実物を見たことがなくとも、テレビやインターネットで話題に取り上げられて名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?
ハリガネムシは他の生き物に寄生し、その栄養分をもらって成長する生き物です。俗にいう寄生虫というものですね。彼らは主にカマドウマやカマキリなどの肉食性の昆虫に寄生します。カマキリのお腹に40cm程のハリガネムシ(写真のものの長さ)が入っているわけですから、とても驚いてしまいますね。
寄生虫と呼ばれると皆様は渋い顔をしてしまうかもしれません。
ですが、自然界においてハリガネムシは非常に重要な存在であったりもするのです。彼らは生活する場が水中であるため、寄生主を水に飛び込ませるのですが、その際に昆虫が魚たちのえさとなるため、川魚たちの貴重な栄養源として活用される といった話もあります。 また、ハリガネムシがいる環境では、水中の枯葉の分解速度がかわるといった話もきいたことがあります。いい点にも目を向けてあげると、少し印象もかわってきませんか?
そんなハリガネムシをただいまパークセンター前で展示しています。詳しい生態もともに展示してありますので是非ご覧ください。
ハリガネムシは虫に寄生しますが、人間には寄生しません。人に対して害を及ぼす生き物ではないのでご安心ください。生き物には見えないものが動いている様子は、さながらエイリアンのようで面白いですよ。