暖かい陽気が続いて虫取りをしたくなってきた方もいるのではないでしょうか?そんな皆様におすすめの虫探しの方法が壁を探すことです。
あいかわ公園のパークセンターには虫たちにとっていい感じの壁があります。じっくり探してみましょう。
今の季節にあいかわ公園の壁でよく見られるのは写真のアトジロエダシャクと呼ばれる蛾です。頭の周りに黒とも灰色ともいえる毛がはえているふさふさな可愛い蛾です。少し暖かくなった3月頃から見られる蛾なのですが、結構がっしりしているので皆様がお持ちの平べったい蛾のイメージとは違うかもしれません。
よく見かける蛾なので既に見つけたことはあるけど名前は知らなかったという方も多いかもしれませんね。
このふさふさ感が伝わるでしょうか? こういう毛を持つ蛾は正面から顔をのぞいてみるとぬいぐるみのようにかわいいのです。触角がないので可愛さが伝わっていないかもしれませんね。
大きな触角をもちますが、繊細さを感じさせるのはその触覚が櫛のように細かくなっているからです。作り物のように感じませんか?自然というのはすごいものです。
次はこんな変な形の蛾を発見しました。一体どうなっているのでしょうか? 見つけた時は種類までは分かっていないのですが、ドクガ科の仲間だろうと推測は付いていました。ドクガ科はこのように足と頭が毛だらけで前足を前にべたっと出して休んでいることが多いです。ドクガ科と言われると毒がありそうという印象を受けるかもしれません。確かに毒を持つ者もいるので下手に手を出すのは危険ですがしっかりと調べれば大丈夫です。
調べた結果無毒の2種に絞り込めました。おそらくアカヒゲドクガではないかと判断し、じっくり観察してみることにしました。
どうやら恥ずかしがりやでお休みの時は大切な触角と頭を隠してしまうようです。
予想よりも櫛型の触角が大きいですね。寒いのであまり活発ではないですが少し手にのせてみましょう。すると?
私の手はかなり冷たいのですがそのせいか外の枝や壁と勘違いしたんでしょう。指で休み始めてしまいました。しかも驚いたことに指の上で腕立て伏せのような動作を繰り返し始めるのです。何事かと思いきや1度目で片方の触角をしまい2度目でもう片方の触角をしまう。3度目で頭をうずめて写真のような状態になっていました。動作がものすごくかわいいのです。
長生きしてくれるなら飼育したいくらいかわいいです。アカヒゲドクガの2枚目の写真と比べると見た目がまるで別の生き物になっているのが分かると思います。ロボットみたいな変形ですごいですね!
ちなみに顔はこんな感じでかわいいです。
あとは今の時期に見かけることの多いフユシャクの仲間が見つかることが多いです。
ヒロバフユエダシャクでしょうか?こうやってみると壁の模様にそっくりですね。フユシャクの仲間ももう少し楽しむことができます。
ウスチャジョウカイでしょうか。茶色の羽と赤い胸部分、それの境目にうっすらと映る逆三角形マークが特徴のようです。
ジョウカイボンという仲間が昆虫にはあるのですが、恐らくほとんどの人は聞いたこともないかと思います。私もジョウカイボンという仲間がいる程度しかしりません。花粉などが好きなようです。
色々と昆虫が見つかるあいかわ公園の壁で少し変わった虫の世界をのぞいてみてはいかがですか?
土日の当日にいくつか種類が見られそうでしたらあいかわ公園のイベント 自然観察ガイドでも紹介しようと思います。