あいかわ公園自然観察ガイド

毎朝8時に公園内で見つけた植物や昆虫などの自然情報を発信していきます。記事下のリンクやカテゴリーからさらに公園の自然を知ることもできますのでぜひご利用ください。

春の代表的な生き物

暖かい日が続き始め、あいかわ公園の植物探しもにぎやかになってきているのですが、この季節になると1つ気になることが増え始めます。
足元がとても気になるのです。例年通りなら毎年3月中旬~下旬に姿を現すその生き物がついに現れました。
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宮ヶ瀬周辺エリアには数多く存在するヤマビルです。どうやら冬眠から目覚めたばかりのようでまだまだ夏場のころのアクティブさは見られません。
知らずのうちに足にくっつかれたりするととても驚くので、今日はヤマビルという生き物を紹介します。
ヤマビルは湿った落葉の下などに隠れて生き物が通るのを待っています。動物の歩くときに生まれる振動や、熱に加え、吐き出される二酸化炭素を感知して動物に近寄ります。
恐るべきはしゃくとりむしのようにくねくねしながら速いスピードでのぼってくることです。
ではどのようにして上るのでしょうか?
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後ろ側がぴたりと張り付いている様子が伝わるでしょうか? 吸盤のようになっており、ここでしっかりと張り付いて登ってくるのです。
長靴のようなゴム製品でもしっかりと登ってきます。ヤマビルの面白い所は全身がゴムのようにぶよぶよしており、踏まれたくらいでは死なないところです。
むしろ踏まれた衝撃を感知して靴に張り付き、登ってきます。写真では縮こまっていてまだかわいいものですが、少し息を吹きかけてみると...?

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伸びました! 屋外ではこのようにのびのびとした姿で靴を登ってきます! しかもとても速いのです。1mを1分で登ると言われていますが、その速度を目の前で見ると驚きます。
小さな見た目が伸びると5cm以上にまで伸びるので、初めて見た時のインパクトと不快感はとても大きなものになると思います。

ヤマビルがなぜ動物に張り付くかご存じでしょうか。 足元から忍び寄り、本人も気づけないまま血を吸ってしまうのです。幸運にも私はまだ被害にあったことはありませんが、意識していないと登られていることにも血を吸われていることにも気づけないようです。(実際登られていてもわからないです)血が止まらなくなる成分を出すため、要注意な生き物です。対策としては、濃いめ(塩分濃度20%以上)の食塩水や、ヤマビル忌避剤の使用をお勧めします。確実に対策するためには長ズボンを靴下の中に入れるなど、肌を見せないことが大切です。

少し厄介なヤマビルですが、これは裏を返せば動物が訪れる公園だからこそ見ることができる生き物とも言えます。あいかわ公園にはシカやイノシシと言った大型の哺乳類が数多く訪れているので、彼らに吸血するヤマビルもたくさん見られるのです。
また、かつては医療用としてヒルを使いうっ血した箇所の治療に使われていたようです。

見慣れない生き物で最初は怖いかもしれませんが、じっくりとあいかわ公園でヤマビルを観察してみるのも面白いかもしれません。