あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。隔日朝8時に更新中

内側がブラックホールのようなカンアオイの仲間

あいかわ公園の森のわたり橋より先のエリアは、薄暗く入りにくい場所だと思います。そのエリアには少し変わった植物が生えています。

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葉の形からして皆様がイメージする葉と違っているのではないかと思われます。少し厚みがあり、光沢があったり、ホームベースのような形をしていたりと奇妙な点が多いですね。
実際のところ葉っぱだけで種類を見分けるのが難しい植物なのですが、ふと歩きながら見てみるとついに花の時期を迎えたようです。
f:id:aikawa_park:20200326090809j:plainまずはつぼみなのですがこの時点でどんな花が咲くか想像してみてください。 花なのに根元に付けるのがこの植物の面白い所なのです。地面すれすれに花をつけるため、この葉を見たことがあっても実際に花を見たことがある という人は少なくないかもしれません。
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これがランヨウアオイと呼ばれる植物の花です。 皆様が想像した花と比べるとどうでしょうか? とても地味 花なの? といった声が上がりそうです。
それもそのはずで、少し難しいですがこの植物は葉っぱが花のように見せかけているのです。身近なものではヤマボウシやアケビ、ドクダミ辺りが同じく花に見せかけた葉を持ちます。(かなりざっくりした説明です)

あいかわ公園ではランヨウアオイと、花の季節でないため確認できていませんがカントウカンアオイも見られると思われます。
葉を見てみましょう。

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写真右がランヨウアオイの葉の特徴です。葉の上部が外側に突き出しているのが分かりますか?
一方で写真左は上部が丸まっています。これはカントウカンアオイに見られる特徴です。 ただ個体差も大きいため一概には言えないのが難しい所です。カントウカンアオイは11月からが花の季節 ランヨウアオイは4月からが花の季節ということで花を確認すれば確実です。
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カントウカンアオイのいい写真がありませんでした。とりあえず付け根の色を見て白かそれ以外か 縦横の線が入るかどうか辺りが分かりやすいポイントだと思います。
この植物の面白い所は、地域差が激しい所です。あいかわ公園周辺のエリアではカントウカンアオイ、タマノカンアオイ、ランヨウアオイの3種が見られます。
ランヨウアオイは日本列島の山梨辺りを縦に走るフォッサマグナという地層の影響を受けた植物とされており、全国でも見られるのが神奈川、東京、山梨、静岡だけとされている不思議な植物なのです。地域ごとに変化したカンアオイの仲間たちも調べてみてください。ちなみにタマノカンアオイは、東京の多摩丘陵でしか見られないんですよ!あまりに狭い範囲だと思いませんか(笑) ピンポイントで形を変えるなんて不思議な植物です。