たくさん蝶や蛾を見たいという方には石小屋ダムの方面がおススメです。彼らは蜜を求めてやってきますがその蜜源となる植物が多く生えています。
あいかわ公園 山野草図鑑
夏の図鑑にも載っていますが、このイタチハギと言うマメ科の植物には多くの蝶が蜜を吸いにやってきます。
少し暑いですが蝶に人気のスポットで待ち伏せする虫取りも面白いと思います。
私はこんな蝶を捕まえましたよ。
クロアゲハ?いえいえこの子はアゲハチョウの中でもかなり大きいサイズのジャコウアゲハと言う蝶です。
個人的な感想としては見かける機会が少ないアゲハだと思います。
理由としては普通のアゲハがミカンの仲間を食べるのに対し、このジャコウアゲハはウマノスズクサ科というあまり聞きなれない植物を食べるからです。
これは毒を持つ植物なのですが、そのような草を食べることで自分自身の体にも毒が蓄積されます。
それを利用して外敵から身を守る戦略なのです。
羽の模様や体の色を見てみてください。
黒に赤色や黄色などの色が並んでいますね。
このような色合いは警告色と呼ばれ、毒を持っているぞ~危ないぞ~と周りにアピールしているのです。
毒を持ったものを口にした天敵はその経験から似た姿のものを食べにくくなります。
クロアゲハなどの黒い蝶はこの毒を持つジャコウアゲハの姿に似ることで捕食されにくいよう振舞う戦略なのですね。
園芸でミカンを育てていると黄色や真っ黒のアゲハがやってきて悩まされることがあると思います。
ミカンがあれば生育するため、アゲハを見かける機会は街中でも多いですよね。
一方ジャコウアゲハは石小屋ダムのような谷の雰囲気の所や沢沿いなどで見られます。これは先ほどのウマノスズクサが生え、育つ環境だからです。林道などでも普通に見られますね。つまりは山側で見られる蝶と言うことです。
公園にはオオバウマノスズクサが生えていますから、公園のどこかの草にジャコウアゲハの幼虫が付いているかもしれません。
ジャコウアゲハの幼虫もまた変な形をしていて面白いのですが、やはり食草が少ないだけに見つかりませんね。
植物や虫をこのようにくっつけて考えてみると虫探しの戦略が広がります!虫の仲間は特定の植物を好むものが多いので植物を知るとより楽しめますよ。 虫取りの際には食草にも注目してみてください!