枝が動いてる?
あいかわ公園のような緑の多い場所では、不思議なことに枝が動いている場面に遭遇する可能性があります。これは夏に向けた怪談話ではなく、実はとある虫さんなのです。一体どんな姿をしているのでしょうか?
拾った枝を乗せて遊んでいるのではなく、これが枝にそっくりの虫ことナナフシモドキです。触覚が短いところがポイントで、似た種類にはエダナナフシという触覚の長いものもいます。
虫の中では何かに似ているものをモドキと呼んだりするのですが(例、ショウリョウバッタモドキ)このナナフシはナナフシに似ているからモドキが付いているのではありません。
そもそも枝の事をフシと呼ぶのですがそれに似ていることからフシモドキ。そして体をよく見てみると竹の節のように横線がたくさん入っています。七つの節があるわけではなく、たくさんあることを7で表しているそうですよ。
節の部分はこのような感じです。よく見てみると竹のように見えなくもありませんかね?
ナナフシモドキの特徴の1つ 短い触覚
最初に述べたように、身近なナナフシには主に2種類が見られます。写真のナナフシモドキとエダナナフシの2種類です。
これは写真上部の頭から出る触覚の長さで見分けることができます。触覚とはこの部分です。
なんだかボケーっとしていてかわいいですよね。
ナナフシモドキは触角がとても短いのです。一方のエダナナフシは足位の長さの触角を持ちます。
ポイントさえわかってしまえば見分けるのは簡単ですね。
このナナフシモドキは枝の真似をして敵の目を欺きますが、見つかってしまうことももちろんあります。鳥のいい目はごまかせず、食べられてしまいます。
しかしナナフシにはトカゲやカナヘビなどと同じく敵を欺く最後の必殺技があります。それが自切(じせつ)です。
鳥などに足をつかまれてこのままだと食べられてしまう!
そんな時に噛まれている足を自ら切り離して離脱するのです。なかなかに思い切った行動ですよね。若いうちの自切は脱皮によって治りますが、大人に近くなるにつれて治りにくくなると言われています。
実は写真の子も足の1本がありません。恐らく自切したものと思われます。
ナナフシ自体が枝になることを徹底しているのでしょう。緊急時はこちらから刺激を与えたりしないとほとんど動きません。
しかし日頃の野生下では風に揺られる枝を表現しているのか謎のダンスをしています。
これが愛嬌あふれるものなのですが、残念ながら写真ではお伝え出来ませんので、興味のある方はナナフシを探してみてください。
ちなみに写真の部分は口になります。エイリアンのような口をしていますが実は彼らははっぱを食べるんですね。代謝がいいのか体を軽くしたいのか、うんちをたくさんします。虫かごの下に何か敷いてあげたほうがいいです。
ナナフシが気に入った方は別の種類のナナフシも見てみてはいかがでしょうか?結構人気のある種類ですよ。
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