あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。ネタを見つけたら更新中。画像の無断転載は禁止です。

甘い匂いのクチナシとそれを利用するオオスカシバ

今の季節にあいかわ公園の駐車場に車を止めると、とても目立つ白いお花を見ることができます。この時期に人気のお花なのでぜひ間近で見て香りを楽しんでみてください。
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このバラのようなお花は皆様も一度は名前を聞いたことがあるであろうクチナシと言う植物です。染料として使われることが有名ですね。非常に香りのよい植物で、このお花から数m離れていても甘い香りが漂ってきます。天然のアロマですね。
人間にとってもいい香りがするということは、虫たちにとっても同じように素敵な場所になっているということです。晴の日にはこのお花の周辺に何かいないか注目してみましょう。
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アブラムシでしょうか?黒い小さな虫が花びらにたくさんついているのを目にしました。真っ白に見える花びらも間近で見てみると結構虫がついてマーブル模様のようになっていることに気が付けます。
そして運が良ければクチナシが好きな昆虫にも会えるかもしれません。ジェット機のように宙を舞うオオスカシバという昆虫です! 残念ながら飛行スピードが速すぎて捕まえられなかったのですが、葉には今の季節幼虫がくっついています。
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写真を見ても気が付けなかった人もいるのではないでしょうか?葉の緑色と幼虫の緑色がとても似ているのでうまく葉に隠れています。お子様と一緒にこの隠れ上手な忍者を見つけてあげるのも楽しいと思いますよ。幼虫には毒がないのでそのまま触れても大丈夫です。
オオスカシバ達のお友達はスズメガという私も非常に好きな蛾の仲間なのですが、幼虫のしっぽの先がピンっと立ち上がる特徴があります。
もちろんオオスカシバにもその特徴がありますね。
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こちらはクチナシの蕾なのですが私はなんとなくオオスカシバの幼虫と色合いが似ているなぁと思います。葉や蕾など色々なものに似せてうまく生き延びているのかと考えてしまいますね。
オオスカシバの成虫は適当に歩いているとなかなか見つけられないのですが、幼虫の食草がクチナシと決まっているのでクチナシのたくさんある場所で待ち伏せしていると比較的見つけやすいですよ。昆虫と知恵比べをしてなんとか捕まえてみましょう!

aikawa-park-sanyasou.hatenablog.jp
山野草図鑑 白色にクチナシ 赤色系にネムノキ、モモイロツメクサ、ママコノシリヌグイを追加しました。