あいかわ公園の樹液は徐々に枯れつつある夏の終わりですが、この夏はよく樹液に集まる蝶々が見られました。
中にはオオムラサキも見られ、ひとり広場でわくわくしていた夏でした(笑)
そして山側で過ごす夏の間に私の中で一気に好きな蝶に躍り出たのが墨流し(スミナガシ)と言う蝶です。名前からして和風なもので、そういった雰囲気が好きな人にはたまりませんね。
姿を見てみましょう。なんと間近でスミナガシを見る絶好の機会を得ることができました。
とても美しい蝶で、黒と青緑色の光沢を散りばめたような色合いをしています。中でも黒色の入りが絶妙で、流れる水に墨を流した時のようなイメージが湧きあがることが名前の由来となっています。
特に羽の下の黒い部分では、羽の下に墨が流れ込むような巻き込んだ様子になっており、この名前を最初につけた方はとてもいいセンスをお持ちなのだと思わずにはいられません。ちなみに夏の終わりと言うこともあって写真上部の羽の一部にケガが見られますね。
こんなに目立つ模様なのですが遠巻きで見てみると...?
以外にもコナラの樹皮の上にいると目立たない姿をしていることが分かります。散りばめられた白色の模様がうまくカモフラージュになっているようですね。
スミナガシは樹液にやってくる蝶と言うこともあって、このように間近で撮ろうと思った場合にはたくさんの課題があります。目の高さに樹液がある、スズメバチがいない、運よくスミナガシがやってくる、そして逃げない(お腹が空いている)という過酷な条件がそろう必要があるのです。
私もこんな間近で見られたのは初めてでとても感動し、目の前でじっくりとその美しさを見ていました。すると移動をしはじめてお目当ての樹液を吸い始めたのです。
このスミナガシは羽の美しさに加えてもう一つ面白い特徴があるのです。
その前に蝶の面白い点を発見しました。
蝶の仲間は例えば花の蜜を吸うとき、花についてからストローの口をのばし汁を吸う印象があったのですが、どうやら彼らもお腹が空いていると気が早ってしまうようです。この子は写真のように樹液まではまだ距離があるのにストローをのばしながら歩いていました(笑)
人間のようなしぐさを見てしまうと愛着がわいてしまいますね!
そして皆様も既にお気づきかとは思いますがこのスミナガシの魅力ポイント2つ目がこの赤いおしゃれなストローです。
黒に赤色と言えば洋服の色合いでも相性バッチリな組み合わせです。自然界でそのような色の組み合わせを実現してしまうとはなんともハイセンスな奴です。
発酵した樹液を夢中になって飲んでいるスミナガシです。ハチなどにも邪魔されずじっくりと蝶を眺めながら過ごす時間は、まさに日本の夏と言った感じでした。皆様もぜひこのスミナガシを目の前で見て欲しいと思います。きっと墨を流したような例えの様子に驚かれること間違いなしです。
今回は夏型のスミナガシを紹介してみました。春型が気になる方はこちらから見ることができます。ちっちゃくて可愛いですよ。
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