あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。ネタを見つけたら更新中。画像の無断転載は禁止です。

きゅうり、すいか、野生のウリ? 緑と赤のカラスウリ

夏から秋にかけて食卓にも並ぶことの多い食材がウリの仲間です。例えば味噌と合わせたキュウリ、ゴーヤチャンプルーでおなじみのゴーヤもウリ、冷やして食べると最高のスイカもウリの仲間です。秋にかけてはカボチャがウリの仲間ですよね。そんな馴染みの食材たちの仲間も自然の中では見られます。
今の季節にたくさん他の植物やフェンスに絡みついていますよ。
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これがそのカラスウリと呼ばれる身近な植物です。スイカやキュウリを育てたことがある方はきっと葉の雰囲気が似ているなと思ったのではないかと思います。写真の右下にはカラスウリのウリができていますね。このカラスウリは葉が非常に大きくふさふさしているのでその点を覚えておくといいかもしれません。
そしてウリの仲間らしくつる性の植物です。ぐるぐると他の物に巻き付いていきます。それらの様子を見てみましょう。
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正直な所大きさに関してはピンキリなので一概には言えないのですが、大きい葉であれば大人の手よりも大きいものも見られます。しかし、身近な公園などであれば手のひらよりも小さいくらいの大きさの葉もたくさんあるのでそこは見て慣れるしかないポイントです。縦に10cmちょいくらいでしょうか。
画面にも映っていますが見事なつるを持ちます。
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キュウリ、ゴーヤなどはぐるぐる巻いたつるをたくさんつけますよね。カラスウリも負けていません。高い上を目指すときにはこのように伸びたカップヌードルの麺のような縮れ方をしています。
伸びながらこのように空中を巻いているとは思えないのですがいったいどのようにしてこの形になるのでしょうか?非常に気になりますね。
そして緩い巻き方もあれば激しい巻き方もあります。
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同じつるでも姿かたちが全然違いますね。こちらは黒電話のぐるぐるの部分のようにかなりの密度でぐるぐると巻かれています。次に巻き付く対象が近くにあったのかそれとももともと絡みついていた何か小さいものが滑りぬけたのでしょうかね。とこのようにつる一つとっても飽きが来ないのが彼らの魅力だと思います。そしてウリ科なのでもちろんおいしそうな実もできます。
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見た目は縦長のスイカのようですが味は鳥も食べないくらいの美味しくなさらしいので私は未実食です。評判の悪いものをわざわざ食べたりはしません。
秋が本格的になると実も真っ赤になるので、その姿を見たことがある方はピンときたかもしれませんね!そんな実は食べないものの葉を食べる虫がいます。ウリ科全般に付くあの虫です。
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ウリハムシの仲間のクロウリハムシは園芸をやっている方は確実に見たことがあり、そして嫌っているかと思います。見ての通り葉が端からではなく途中から食べられます。なので見た目的にもボロボロにされてしまう園芸好きの敵ですね。

今回は紹介していませんが非常に綺麗な花も咲かせます。ただし夜にしか咲かせないレース状の花なので、見ようと思った場合には少し大変ですね。逆に言えば今の時期の夜にレース状の大きめの花を見つけられればそれはカラスウリの可能性が高いので簡単に見つけられるとも言えます。
虫の鳴き声に耳を傾けながら美しい花も探してみてはいかがでしょうか? くれぐれも安全には気を付けてくださいね!

aikawa-park-sanyasou.hatenablog.jp
山野草図鑑にカテゴリー 秋の花を追加しました。これからどんどん更新していきます。秋からは写真をより多く取り入れ、その植物のことを掘り下げて紹介しています。また、特徴となる部分は葉や種なども含めて写真にのせて紹介しています。秋のすごしやすい気候の中、デジタルの図鑑を片手にあいかわ公園を散歩してみてはいかがでしょうか?