あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。隔日朝8時に更新中

ハチドリのような蛾

パークセンター前の花壇をちらちらと見ながら歩いていると私の真横をとてつもないスピードで通り過ぎ、そのまま花の蜜を飲み始めた虫がいました。探しているとなかなか見つけられないハチドリのような形をした虫は捕まえようとするとなかなかに難しいのですが、運よく捕まえることができました。なので室内でじっくりとその姿を見てみることにします。
f:id:aikawa_park:20200919152315j:plain
この姿を見た方の多くは飛びやすそうと思ったのではないでしょうか。スマートな体に三角形に張り出した羽は飛行機を下から見た時のような姿に似ています。このホシホウジャクと思われる蛾は、蛾の仲間の中でも特に飛ぶのが上手な蛾で、動体視力の悪い人であれば追いかけることはできません。虫をあまり見ていない人にはすごいスピードで飛ぶハチに見えるかもしれませんね。それくらい早いです。なんせはばたいている羽が速すぎて見えません!
f:id:aikawa_park:20200919153556j:plain
多くの蛾の仲間は羽を広げてばっさばっさと体が重そうな雰囲気を出しながら飛びますが、この仲間は無駄を省いて必要な要素にだけ絞り込んだのです。なのでこの小さな羽ですごいパワーがあります。指で掴んでも平気で抜けられますし、このはばたいた付近にはミニ扇風機顔負けの風が発生します。涼しくて夏場にはうれしい虫ですね。この形からも分かるように彼らは細やかな羽ばたきを繰り返します。そしてホバリングと言う空中で静止する特技も持っています。空中で止まって花の蜜を吸うのが彼らの食事方法なのです。かっこいいですね!
では傷つけないようにやさしく挟んでお顔を見てみましょう。
f:id:aikawa_park:20200919154000j:plain
目がかなり大きいのと口であるストローの部分が大きいですね。下から見るとさらに羽の薄さが分かります。写真で見ると持つときに足を閉じていますが実際に飛んだりするときにも無駄をなくすためか足をたたんで飛びます。こう聞いていると飛行機が離陸のためにタイヤを出し入れするような感じにとらえられますね。飛ぶことに力を入れている種類なのです。

ホシホウジャクの体を見てきましたが彼らは意外にも身近に生えるヘクソカズラの葉を食べて育ちます。なので都会であっても見つけられる可能性が十分ある子です。同じ仲間のオオスカシバも園芸のクチナシなどを食べるため身近で見られます。もしも散歩などをしているときにものすごい速度で飛ぶ虫がいたらこの仲間を疑って探してみてくださいね。