寒さも日に日に強くなり、虫たちを見かける機会がどんどんなくなっています。虫網を持った子供たちが走り回っていたのも遠い昔の事のようです。しかしながらそんな物寂しい秋の自然で、この季節にようやく見ることのできる子達もいるのです。それは以前紹介したヤママユの仲間なのですが、非常に可愛いですよ。
こちらがそのクスサンと言う蛾です。
雰囲気は以前紹介したヤママユガにそっくりですが、色が違いますね。↓
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ヤママユより一回りほど小さいのですが、あまり蛾を見ない人からすればこのサイズでも驚きでしょう。
この蛾は晩秋に現れる蛾であり、10月や11月にならないと見られません。
ヤママユは9月辺りに出てくるため、時期が違いますね。種類の見分けとしてはヤママユに比べやや小型なことと少しくすんだ茶色の翅を持つ点もポイントとして挙げられます。
また、翅に付く大きな目玉模様が後ろの翅にしかないのもポイントです。
彼らは明かりが非常に好きなので外灯によく飛んでくる種類です。あいかわ公園でも見つかるのは大抵パークセンターの壁などですね。
この仲間の特徴と言えば目のような形をした模様でしたね。(眼状紋(がんじょうもん))
大型の蛾でこの模様があればまずヤママユの仲間と見て間違いないでしょう。前翅にも模様がある種類と後ろ翅にだけ模様がある種類がいることを覚えておいてください。
ちなみにこの模様は表から見えるのはもちろん裏からも見えます。
まあ裏側から見てしまうとほとんど丸模様なだけで目玉っぽくはないのですが。
裏側から見ると木の皮のような色をしていますね。彼らは出現時期が寒いのもあってか、昼間はあまり行動せずのんびりとしています。
なので敵に見つからないためにも必要なカモフラージュなのかもしれませんね。
クスサンを含めヤママユの仲間の♂♀は触角を見ることで見分けられます。♂は触角が櫛状になり、♀は触角が細い形状をしています。
こちらの写真を見ると櫛型にしては細いので♀でしょう。♀の方が体も大きいです。
判別になるポイントはしっかり押さえないといけませんね。