大人気!とてもかわいいヤママユガの仲間たち
蛾の仲間には熱狂的なファンを持つ種類がいます。ヤママユガの仲間といい10㎝をも超えるような巨大な蛾なのですが、そのモフモフ感、つぶらな瞳、美しい模様とみる人を飽きさせないとても美しい種類なのです。
あいかわ公園でも一部の種類を見ることができますので、おさらいしておきましょう。
都市部でも見られる美麗種オオミズアオ
水色と白色で妖精のような美しさを持った蛾です。夜に出会うとぽわっと浮かび上がるシルエットに思わず胸が躍ってしまいますね。
食草にサクラ類が含まれており、街中のソメイヨシノでも発生することができます。そのため最も身近なヤママユガの仲間といえるでしょう。
翅の縁に付くワインレッドがおしゃれですね。
この巨大な蛾の仲間は毒を持たないので触れても大丈夫な種類です。
ヤママユの仲間は似た姿の物が多いのですが、オオミズアオはその色から分かりやすいですね。
翅に付く目のような模様にも注目して比べてみてください。結構個性があります。5月頃から見られます。
思わず2度見するサイズ ヤママユガ
8月頃から見られる黄色い巨大なヤママユガは、メスでは14cm近い個体がいたりととにかく驚きの大きさです。メスの場合卵を持っていますが、あまりにもお腹が膨らみすぎるため自重を支えられずに墜落してしまいます。一生懸命産卵木にたどり着く姿が美しいですね。
私の手と比較するとこんなサイズ感です。広げられた羽が圧倒的な存在感を放っており、自然界で目にすると不思議と目が吸い寄せられてしまうんですよね。
虫に抵抗のある人にはなかなかハードルの高い生き物かもしれませんが、やはり魅力あふれる昆虫です。
ご存じの通り彼らには口がないため、寿命はわずか1週間程度しかありません。 彼らと出会うにはそのわずかな時間に偶然出会うしかなく、なかなか出会うことはできません。 だからこそ出会えた時のうれしさも大きく、毎年出会いたいと思わせてくれるんですよね。
カブクワで有名なクヌギやコナラで発生するので、クワガタを探しがてら見つけてみてください。
秋に現れるクスサン! こちらも巨大
ヤママユガの出現が終わり始めるとそれに入れ替わるようにしてクスサンという蛾が出始めます。ヤママユそっくりな姿をしていますが、前翅の目玉模様がないという非常にわかりやすい特徴があります。
翅に入る雷模様がおしゃれですね。こちらは10cm程でオオミズアオと同じくらいです。最近は数が減っているのか見かける機会が少ないです。
しかしクリやクルミなど様々な種類の草を食べることができるため、いる場所にはたくさんいる種類です。幼虫は写真のようにゴワゴワの毛を持つ青い幼虫なので分かりやすいです。ヤママユガの仲間は幼虫にも毒はありませんので興味のある方はチャレンジしてみてくださいね。
色彩変異が大人気ヒメヤママユ!
秋も終わりに近づいてくる10月中旬ごろになるとヒメヤママユが出始めます。
上の種類に比べると1周り小さい<位の大きさですが、蛾の中ではかなり大きいほうです。
配色もかなり秋っぽい色合いをしていますね。
ヤママユの仲間は色の個体差もかなり強く、♂であっても色が違ったりします。
さらに言うと♂と♀で色が違うものもいます。
ヒメヤママユは地域によって黒色が強くなる黒化型がいたり、色の強弱が違うため人気がある種類なんです。
大型の蛾の仲間はなんとなくで見てしまうとどれも同じに見えるかと思いますが、こうして比較してみるとかなり違いがあることに気が付くことができると思います。
冬に出るウスタビガはありがたい昆虫
最後に寒さが1段厳しくなった11月下旬ごろに出てくるのがウスタビガという真冬のアイドルです。
ご存じの通り冬は虫がいません。そんな中で現れる巨大なウスタビガは、虫好きが待ち望むアイドルのような存在なんです。
こちらは先ほど話した♂と♀で色合いが違う種類です。
明るいレモンイエローが♀。くすんだ黄色が♂です。
別種かと思うくらいには色が違いますよね。
あいかわ公園ではそれなりに個体数がいるようで、夏場に幼虫を見ることができます。
巨大な幼虫で6~7㎝くらいはあるでしょうか。鮮やかなグリーンで目立つ幼虫ですね。年によっては頻繁に見かけるので興味のある方は探してみてください。
最後に真冬のヤママユガの楽しみ方を教えておきます。
冬に彼らの繭を探せ!
真冬に葉が落ちた樹木を眺めていると、不自然な緑色や枯葉が重なった場所を見つけることがあります。
そこではウスタビガの繭やヤママユガの繭を見つけることができます。ほぐしてみると面白く、種類によって繭の違いが楽しめるますからヤママユ好きな方はぜひ空を見上げて繭を探してみてくださいね。
実物を見つけたあなたはその可愛さにメロメロになって逃がしたくなくなってしまうはずですよ。