あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。ネタを見つけたら更新中。画像の無断転載は禁止です。

探し求めたイボタノキ? ウラゴマダラシジミを求めて

9月下旬頃からチョウ類の魅力に取りつかれてしまったのですが、その時には魅力的な蝶たちのシーズンはほとんど過ぎ去っており、その意気込みを来年の春~初夏にぶつけて園内のチョウ類層を調査しようかとも考えていました。しかし、今でも食草を調査しておけば出現種の目星くらいはつけられそうなので、知識を深めるためにも食草を探してみることにしました。昆虫学芸員の方からの話も伺い、いることが分かっている種の植草の目星と場所を明かしておこうと思うのです。
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そして私が一番見たいと思っている蝶の1種にウラゴマダラシジミと言うものがいます。写真はありませんが、クリスタルのような紫の光沢と、黒い光沢にゴマのような黒点が入るそれはそれは大変綺麗な蝶なのです。その蝶の植草はイボタノキと言うのですが、馴染みがありません。と言うことで探してみることにしたのです。そして、あるイボタノキと似た木を発見しました。若い木なのでいまいち自信が持てないのですが、葉の雰囲気、枝の雰囲気ともに合致します。枝の毛が少ないのは気がかりですがどうでしょうかね。
シジミの仲間は以前記事化したムラサキシジミなどがひこばえや低木を好む傾向にあったので、ウラゴマダラシジミも若い木に産卵するのではないかと推測しています。彼らの卵は分かりやすい上にまとめて産卵する傾向があるようなので、見つけられたらうれしかったのですが、残念ながらありませんでした。
個体自体はいることが情報で分かっているので、他の場所も探してみたいですね。
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イボタノキは明るい場所などで普通に見られる植物らしいのですが、私自身これまで蝶に興味がなかったのもあってか見かけたことも気にしたこともない木でした。それが蝶の図鑑を見てウラゴマダラシジミを図鑑で見てからは、一転してイボタノキを探し求めて自然の中を歩くようになってしまったのです。恐ろしい魅力がシジミチョウにはありますね。
この植物は対生(左右両方に葉を出す)であることや葉の中央に縦に入る脈がはっきりするなど特徴が分かりやすく、大きさも2~3m程と目につくはずなのですが全然見つけられません。似た葉を持つウツギであれば園内には結構生えているのですが難しいですね。
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ウツギはこちらです。葉が映っていませんが、形や中央に入る脈などが似ています。しかし葉にギザギザがあるのでイボタとは違います。
この植物はこれで花にチョウ類がかなり集まる花なので見つけておくに越したことはありませんね。
今回の物が本当にイボタノキなのかは分からないのですが、とりあえずこれをイボタノキと信じて園内を探してみようと思います。卵も一度自力で見つけてみたいところですね。

当然と言えば当然ですが、対生の葉をつける植物は冬芽が左右両方に付きます。仲良しで可愛らしいですよね。