あいかわ公園自然観察ガイド

毎朝8時に公園内で見つけた植物や昆虫などの自然情報を発信していきます。記事下のリンクやカテゴリーからさらに公園の自然を知ることもできますのでぜひご利用ください。

冬に現れる面白い蛾

真冬になると虫も植物も見られない! そんな風に思われがちですが、この冬だからこそ見られる面白い虫と言うものもいます。それが今回紹介するフユシャクの仲間です。この仲間は11月下旬頃~2月頃までと真冬の期間だけ見ることができるのです。
ちなみにフユシャクの仲間は私の力では種類の特定が難しいのでフユシャクの仲間として紹介します。
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真冬になるとパークセンターの夜間の街灯の明かりにこの蛾たちが集まってきます。
翅を綺麗に折り重ねたような姿をしているものが多い印象です。
冬に出てくるからか色合いは地味なものが多いようで、これはコンクリートや木の皮などに張り付いていても姿を見つけられにくいようにしているのでしょう。
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もはやここまでそっくりだと感動してしまいます。模様そっくりと言うよりも模様をそのまま写したような色合いのものもいます。
こうして壁にやってくるものは♂です。以前のヤママユのように触角の形が櫛型か細いかのようなポイントで見分けるのでしょうか? その答えは♀の姿にあります。
先日の自然観察イベントでリピーターのご家族をご案内していると、お子様が不思議な生き物を発見してくれたのです。それがフユシャクの♀でした。
蛾の♀の姿をイメージしてスクロールしてみてくださいね。





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これがフユシャクの♀の姿です。この蛾の仲間はかなり特殊な姿をしています。なんと! 蛾の仲間であるのに飛ぶための羽を持たないのです。なので初めて見た方はこれが蛾だとは思わず、陸生のヤゴか何かかな?と思ってしまいます。よくよく見てみると退化した小さな羽が付いていますね。体には2つの点が走っているので、種類の特定が出来そうではありますね。学芸員の方に種類を絞ってもらった所、ナミスジフユナミシャクではないかとの事でした。名前がかっこいいですね。
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♀は木などの皮に隠れ、フェロモンを出して♂を呼んで交尾をします。ヤママユの仲間と同じように口も退化しているので、大人になってからは食事をとりません。つまり見られる機会もなかなかに限られているというわけですね。そのため、意識的に探していかないと出会えない種類です。
私も去年から出会いたいと思っていたフユシャクの♀にようやく出会えてとても嬉しかったです。
今年は何種類かのフユシャクの♀に出会いたいところです。