あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。隔日朝8時に更新中

☆3レベルの虫を探すなら

パークセンターの虫コーナーとリンクした記事です。
自然スタッフが見つけた虫を独断で判断し、捕まえやすさでレベル分けしています。


☆3レベルは食草を知ったうえで運がかなり関わる種類です。意識的に見つけるのはやや難しく、ポイントを回っていると自然と見つかることがある種類と言えます。

スミナガシ
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水に墨を浮かべてみると、はじかれた墨が模様を作り出します。翅の模様をその模様に例えたのが名前の由来となっています。
スミナガシは神奈川県で準絶滅危惧種に登録されている種類であり、山側などでないとなかなか見ることのない種類だと思います。
捕まえるためのコツは樹液にあるため、どれだけ樹液の出るポイントを知っているかが重要と言えるでしょう。2020年の場合、ふれあい広場でも数は多くないものの発見されていました。共通しているのはやはり樹液ですね。
aikawa-park.hatenablog.com
樹液の出る木の探し方を記事で学んで探してみましょう。あとはタイミングと運です。チョウ類は短時間で種類が入れ替わるため、10分おきくらいに見て回るのがおススメです。f:id:aikawa_park:20210401153850j:plain
見つけることさえできれば食事に夢中の彼らに大接近するチャンスがあるかもしれません。私的には蝶の中でもかなり美しい種類だと思うのでぜひその美しさを体験して欲しいですね。
場所:晴の日にふれあい広場の樹液など(傾向としてクヌギ、コナラの樹液が強い)


ルリタテハ
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翅を閉じているととても地味な蝶ですが、ひとたび翅を開けば青系の美しい光沢が輝かしい蝶です。食草が変わっているため、狙って出会うのが難しい種類と言えます。
春~夏前にかけては園内の色々な花にやってきているのが目立ち、花の斜面を中心に探してみると見つかりやすいと思われます。夏頃になり、樹液が出始めると上のスミナガシと同様に樹液にやってくるようになります。なので見られるシーズンは長く、捕まえるチャンスも多い種類とも言えます。
発見記録としては3月にミツマタ、4月は花の斜面のツツジエリア、夏にふれあい広場の樹液で見つけています。
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止まっていると葉っぱにしか見えないので、いても見過ごさないよう気をつけましょう。
下のヒオドシチョウと並んで人の気配に敏感な種類です。



ヒオドシチョウ
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オレンジ色の美しい翅と、バサバサと言う大きな羽音を立てる程の体の大きさが目立つ蝶です。
ルリタテハと同じく冬を越す蝶であるため、見られる期間が非常に長い特徴があります。
春~夏前にかけてはやはりルリタテハと同じく園内のツツジにやってきていることが多いので、花の斜面を中心に探してみると見つけられる可能性があるかと思います。
この場合食事中と日光浴中の2パターンが考えられるのですが、それぞれ探し方にコツがあります。
食事中:アゲハの仲間と違い、花に止まって蜜を吸います。なのでただ歩くのではなく花を眺めるように歩きましょう。食事中の蝶は移動しても近くに映ることが多いので、思い切って花の近くを通り、一度飛ばしてしまうのもおススメです。
日光浴中:日向の芝生の上などを中心に探します。日光浴時のヒオドシチョウはとても人の気配に敏感なので、歩き回っているとどこかから飛び出してきます。それを追いましょう。


ナミアゲハ
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季節によって色合いが変わる特徴を持ちます。春型のナミアゲハはかなり淡い色合いをしています。
夏型は色味が全体的に濃くなりますが、おおよそ時期で分けてしまえばいいと思います。
アゲハの仲間は☆4のジャコウアゲハを除き全体的に見かける頻度は高いのですが、飛ぶ能力が高く捕まえることがとても難しいです。園内では2つの探し方をお勧めします。
花を探す:夏前にかけては花の斜面のツツジで出現する可能性が高いです。花を訪れていれば捕まえやすいので、他の蝶を探しながら目標の1つに設定するのをお勧めします。
ミカンを探す:アゲハは年4回ほど発生します。そしてミカンの仲間に産卵します。
園内ではパークセンター付近にナツミカンが植えられており、ここでは幼虫も発見しているので産卵実績があります。ミツマタが植えられている付近ではユズも植えてあり、幼虫及び産卵のために来ている成虫を狙うにはお勧めの場所です。
ふれあい広場の奥にも注目してみましょう。 喫煙所がある付近にも1本ユズが植えてあります。ここもクロアゲハが利用することの多いポイントとなっているので狙ってみるといいでしょう。

キアゲハ
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ナミアゲハに似た種類ですがより黄色みが強く、前翅の付け根部分が塗りつぶしたような模様になる違いがあります。
ナミアゲハやクロアゲハがミカンの仲間を好むのに対してキアゲハはニンジンなどの仲間を好みます。園内では食草と言う食草がないので外部からやってきた個体だと思います。
初夏までであれば花の斜面の赤系ツツジにやってくることがあります。アゲハの仲間は丘のような所をテリトリーとする傾向があるので、風の丘付近で虫網を持って待機しているとやってくるかもしれません。
他のアゲハ類と同じく飛んでいる場合の捕獲はかなり難しいです。運よく食事中の場面に遭遇することを願いましょう。
私が遭遇したのも風の丘付近のツツジでした。
初夏以降はいまだ未発見なので発見次第更新します。



ナガサキアゲハ
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アゲハチョウの仲間でも最大サイズの種類です。遠目から見ても上のナミアゲハとは比べ物にならない大きさで、翅を広げると手を広げたくらいの大きさがあります。
発見実績は秋に石小屋ダムの方面でナワシログミにやってきているのを捕まえたのですが、近年の温暖化の傾向を見るに普通に見られる種類であると思われます。
正直大きさだけでも分かりやすいのですが以下のポイントを見ましょう。
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翅の付け根に赤い部分があります。他の種類には見られない特徴です。
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蝶の後翅部分の先端に突起がなく、丸いウチワのような姿をしています。これもナガサキアゲハに見られる特徴です。
探す場合は園内の花の斜面でツツジを探してみましょう。秋であれば石小屋ダムのナワシログミ(秋、白色)やセイタカアワダチソウ(秋、黄色)が好きなようです。



ノコギリクワガタ(中小)
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ノコギリクワガタ自体はコクワガタと比べると見つけにくくなりますが、中型小型サイズであればまだ見つかる機会は多いです。また、昼間でも比較的見つけやすい種類なので、この後の探し方を活用して探してみてください。
ノコギリクワガタを探すうえで重要なポイントはこれです。
1、クヌギとコナラの木を知る
2、木を見て探す
3、蹴り採集

まず前提として適当に探しては見つかりません。かといって知識があっても見つけられるとは限られません。公園では既にその知識を持った人が探した後である可能性と言うのも高いからです。
1、クヌギとコナラに関してはふれあい広場にあるので、↓を参考に木を探してみましょう。
aikawa-park.hatenablog.com
2、木を見て探す なのですが、昼間にとてもおススメの探し方です。先ほど見つけた木を真下から枝先まで丁寧に眺めていくという探し方です。 そんな馬鹿な探し方がと思われるかもしれませんが、わずかに出ている樹液などはこうやって探さないと見つからないものです。試してみましょう。
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虫網の届く程度でも構いませんのでとにかくそこにクワガタがいるつもりで丁寧に見てください。 ざっと見たい程度ではいても見逃してしまいます。
3、蹴り採集もおススメです。
自分で蹴れそうなクヌギとコナラを選び、木に向かって蹴りを放つとその衝撃を敵と勘違いしたクワガタが落ちてきます。☆4,5レベルのミヤマクワガタにも有効なので蹴りましょう。 木に近づくときには必ずスズメバチがいないか確認します。
発見実績:ふれあい広場のクヌギコナラ、南駐車場アキニレ

ヨツボシケシキスイ
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かなり小型の甲虫で、樹液採集をしている人でもこの虫を気にかける人はかなり少ないと言えるでしょう。
背中に赤い点が4つある特徴から簡単に見分けることができます。
クワガタ探しをしていると見かけることが度々あるのですが、やはりこの虫を狙って探すとなると見つかりません。
顎自体も大きく、もっと知れ渡れば人気の虫になれる可能性がありますね。
園内ではふれあい広場を中心にクヌギとコナラの樹液を探してみましょう。
また、南駐車場のアキニレも樹液が出るためヨツボシケシキスイをはじめとした甲虫類が見られます。スズメバチに気を付けてみましょう。


カブトムシ
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2020年度のデータをもとにした話になります。
園内では大人気のカブトムシなのですが、実は人工的な里山環境を好むことから園内では意外と見られません。昨年度はノコギリクワガタよりも出現頻度が低いという結果になりました。しかし、翌年以降は大幅に出現数が増えると予測されます。2021年は結構現れると思いますよ。ここだけの秘密です。
出現は南駐車場のアキニレが多いという結果になっています。ふれあい広場でも樹液が出ていれば見つかります。
また、ヒル対策をしっかりすれば南山もかなり取れる可能性は高いと思います。
カブトムシは足がしっかりしているのでクワガタに有効な蹴り採集は効きません。昼間探す場合にはしっかりと目で木を見ていく採集と樹液を見ていきましょう。園内でコツをつかめばそこら辺の林でも簡単に見つけられるようになります。
発見実績:ふれあい広場のクヌギコナラ、南駐車場のアキニレ、花の森クヌギ(要ヒル対策)