パークセンターの虫コーナーとリンクした記事です。
夏の甲虫たちの中で、意外と人気の高い種類が今回のテーマであるカミキリムシです。ここではパークセンター虫コーナーに張ってあるカミキリを中心にカミキリムシの事を知ってみましょう。
カミキリムシは特定の植物に寄生して幼虫時代を過ごします。なのでその植物の事を知っているかが捕まえる上で重要になってきます。
ゴマダラカミキリ
カミキリムシの中でもかなり多くの植物を食べる種類です。園内ではドウダンツツジでの食害が目立ちます。黒い体に青っぽい点が付く点から、見分けるのも簡単な種類です。捕まえやすいのでお勧め。
パークセンターと駐車場をつなぐ通路や、ふれあい広場の端にあるドウダンツツジでは、彼らの痕跡を見ることができます。見てみましょう。
ツツジの根元付近に小さな穴とこのような木クズが出ているものがカミキリムシ類の食害です。中に入った幼虫が木を食い荒らしています。
カミキリが好きな木には、穴が開いた跡もあります。中で育った幼虫が大人になった際に内側から食い破って出た跡です。カミキリのサイズによってこの穴の大きさは違うので比較してみるといいでしょう。
クワカミキリ
かなり大型のカミキリムシです。木の皮のような色合いをしています。園内ではあまり見つかりませんが、食草にカミキリ類の痕跡が見られています。
パークセンター前のケヤキやクワを確認してみましょう。
大きな木がケヤキです。ここの木に近づいて幹をよく見てみましょう。
木から木クズが出ています。クワカミキリの物かどうかは分かりませんが、対象の木にある痕跡なので覚えておいて損はないかと思います。
クワと名前に付くようにクワが好きなのですが、園内にはクワの木があまりないためなかなか見つかりません。
ベニカミキリ
上の二匹と比べるとかなり小型のカミキリムシで、大人の小指の第一関節位の大きさです。このカミキリの食草はかなりユニークで、竹を食べます。
パークセンターの前や冒険の森横には竹がたくさん植えてある場所があるので、そこに行くと飛んでいる小さな赤い虫を見つけられるのではないかと思います。竹の廃材などでも発生するので、園内の竹柵から出てくるかもしれませんね。
キボシカミキリ
園内ではあまり見られないクワの木を食害します。イチジクなどの木に入るため、街中で見かけることもある種類です。
大きさとしてはゴマダラカミキリより大きく、クワカミキリより小さい所です。
園内ではクワの木があまりありません。唯一捕まえられたのがパークセンター前の記念木として植えられているクワです。
もしかするといるかもしれません。
カミキリの仲間には顎が前に出るものと、下を向くものがいます。横から見ると分かりやすいのですが、下を向く顎は木をかじることに優れています。
(写真は顎が下を向くクワカミキリ。キボシカミキリも下を向くタイプ。)
ミヤマカミキリ
後に出てくるシロスジカミキリとともに最大クラスのカミキリムシです。圧倒的な大きさからくる迫力は他のカミキリでは味わえないでしょう。この子は顎が前に出るタイプです。
夜間に樹液を回っていると見つけやすい種類なのですが、あいかわ公園では数が少ないようで意外と見つかりません。
食草はクヌギやコナラ、クリなどのドングリ系を好みます。
しかし、園内のクヌギコナラに成虫の出た跡がないことから、発生している可能性は低そうです。
痕跡のようなものがある花の斜面にあるクリの木を探すか
外灯に来ていることを祈ってパークセンターや工芸工房村の外灯付近を探してみるといいかもしれません。
カミキリの仲間は黒い大きな複眼と呼ばれる眼を持ちます。ミヤマカミキリの物はかなり特殊な形をしており、三日月のような半円を描きます。
(大きな触角の付け根にある太い眉毛のようなものが眼です。
シロスジカミキリ
ミヤマカミキリと並ぶ巨大種です。あまりの大きさに虫が苦手な子が逃げ出すほどです。
シロスジカミキリは甲虫採取をするうえで欠かせない存在です。 彼らがアラカシやコナラに食害する痕からは樹液が出るため、しっかり覚えておきましょう。
そのほかの食草としてはまずはアラカシです。
石小屋ダム方面に行くと濃い緑色の木がたくさん生えています。ギザギザの目立つ葉が特徴なのがアラカシと言う木です。薄暗い場所に生えることが多いため、ヤマビルに十分気をつけましょう。
対策はこちら↓
aikawa-park.hatenablog.com
彼らが直接の原因かは分かりませんが、シロスジカミキリが食害する木にはいい雰囲気の場所があることが多いです。
シロスジカミキリと樹液の関係についてはこちらをどうぞ
aikawa-park.hatenablog.com
ウスバカミキリ
最大の特徴はけんかっ早い所です。体に触れようとした瞬間に驚きのスピードで噛みつきにかかるため、扱いには注意が必要です。
ミヤマカミキリと同じく顎が前に出るタイプなのですが、すぐ相手に噛みつけるというメリットがあります。
この傾向から、足や触角がなくなっていることも多い種類です。
生きている木から枯れ木まで幅広い木の中で成長できるカミキリムシです。
園内で見つける場合は夜明けの街灯など、手段が限られているので見つけられたらラッキーだと思いましょう。ミヤマカミキリよりは見つかる印象があります。
パークセンターのカミキリムシは、個人的な難易度としてラミー>ベニ>ゴマダラ>>>シロスジ>ウスバ>>>キボシ=クワ=ミヤマ の順で、右に行くほど捕まえにくい印象です。