葉が落ちる冬の時期であっても特徴のある植物であれば見分けることができます。中でもとげのある植物は数も少ないので葉がなくとも関係なく種類を調べることができます。
トゲのある植物と聞いた時、皆様はどのような姿を思い浮かべるでしょうか?バラが多いですかね。
カラスザンショウのトゲは身近なバラなどと比べると小さめです。しかしそれは1m2m程の木の場合の話です。この木は成長すると樹高は10mをも超え、その木の根元から枝先にかけてトゲが生えているのです。そしてこれぐらいのサイズになると1cm前後のトゲがやたらめったらに貼り付けたように付いています。近場で見ると存在感抜群です。
こんな大木ですが、ミカンの仲間であるため特有の香りを楽しむことができます。似た植物では山菜で有名なタラノキがあります。
1mや2m程のタラとカラスザンショウは、山菜初心者が間違えやすいものですね。
トゲも印象的なのですが、カラスザンショウ最大の特徴はその実でしょう。かなり特徴的です。
この小さな粒粒の集合体がカラスザンショウの実です。実にはよく見ると灰色っぽい部分と黒い部分があることが分かりますね。黒い方が種です。
このタネは鳥たちに大人気であり、冬の初めから終わり(枝についていれば)まで小鳥たちが夢中で食べているのを見かけます。
季節的にはかなり落ちてしまっていますが、落ちたものを拾ってみるとスパイスのような面白い香りが楽しめます。
実から香っているのかそれとも枝などの全体から香っているのかはさすがに今の季節には分かりませんが、いい香りです。
このカラスザンショウは意外と身近な植物です。
先ほども述べたように鳥が種を食べるので、そのまま鳥と一緒に移動して色々な所で芽生えられるからですね。
植物の中には鳥の名前を大きさの物差しとして使うものがいます。例えばスズメノエンドウやカラスノエンドウです。
スズメは小さくカラスの方が大きいですよね。
カラスザンショウと言うのはつまり、サンショウよりもより大きいということを指しています。