お花が続々現れ始めて毎日ワクワクが止まらない日々
今日紹介するのは春に道端などで多くの方が見かけるであろうこの植物です。
ざっくりとテンナンショウの仲間とまとめてしまいますが、この仲間は細かな違いで多数の種類に分かれる難しい種類です。
テンナンショウの仲間は4月頃にかけて竹林や雑木林の端など、色々な場所で見かけることができます。
あいかわ公園でも森のわたり橋近くのムササビ坂で毎年出ていますね。この仲間はタイトルにもあるように、おでんなどで食卓に並ぶこんにゃくのお友達です。
こんにゃくの花もかなり不気味な雰囲気の花になっているんですよ。園内には無いので興味の湧いた方は調べてみてください。
さて、多くの方が花だと勘違いしているのがここです。
この飛び出している棒は一見すると花粉を飛ばすおしべのように見えますが、付属体(ふぞくたい)と言う本当の花へ案内するための棒です。
独特なにおいを出す本当の花におびき寄せられたハエなどがこの棒を伝って降りていくのです。
本当の花は狭い所にあり、外側の花を守っている部分をはがさないと映せないので、上からだけ撮っておきます。
花を守るこの部分は仏炎苞(ぶつえんほう)と言い、この仲間 すなわちサトイモの仲間に見られる特徴の1つです。
有名どころでいうとミズバショウなども同じ仲間ですね。
テンナンショウの仲間は同一個体が栄養によって雄にもなり雌にもなるという面白い特徴もあります。それぞれの形態によって、この仏炎苞のとある場所が違うのです。
それがこの部分です。
1枚目の写真でも仏炎苞の下の方に白く映っていますね。これは出口の役割をしています。
雄花は花粉を運んでもらうことが役目なので、内側に入った虫には別の花を訪れて欲しいそのため出口がしっかりと付いています。
一方で雌花は受粉させることが目的なので花粉をつけた虫に出て欲しくありません。なので出口も仏炎苞の内部も狭くなっています。
このような戦略の違いが見られる面白い植物なので、皆様も見かけることがあれば優しく、壊さないように覗いて彼らの不思議を体験してみてください。