温かい陽気とともに一斉に芽や花が芽生え始め、冬の時期と比べるとかなりにぎやかな雰囲気が戻ってきました。
園内では白いコブシが場をにぎわせていますが、石小屋ダムの方面に降りてみるとより鮮やかで大型の白い花を見つけました。
素晴らしい花付きです。真っ白な花が木の枝を装飾しているような迫力があります。小型の花であれば桜のように木全体をピンクに染めるようなものがありますが、大型の花が多数ついてこんなににぎやかな雰囲気を出すのはあまり見ない気がしますね。
今の季節には庭のある家などでもよく見かけるのですが、これはモクレンと言う植物です。モクレンはシモクレン(紫モクレン)とハクモクレン(白モクレン)があり、これはハクモクレンですね。
花をじっくり見てみましょう。
この植物ですが、驚いたことに蕾から花開くまでのスピードがかなり速いですね。昼前位に見かけた開きかけの蕾が4時間ほど経った後にはもう写真のように開いていました。
厚みのある白い花びらはかなり大きく、綺麗に重なっていますね。写真からでもこの植物の画用紙のような厚みが伝わるでしょうか?せっかくですから正面からも見てみましょう。これもまた美しいのです。
外側から各花弁が同じ位置に重なることなく綺麗にばらけて並んでいるのが分かりますね。さながらブーケのような雰囲気で、このまま贈り物に使えてしまいそうです。
折り重なった花びらの内側では特有の香りを放っていて、人間がにおいを嗅いでもその香りが分かります。
まだ開いたばかりだったので分かりにくいですが、写真のピンクの部分がおしべです。薄い緑色のようなものがめしべで、モクレンの仲間はめしべも複数見られるのが面白い点ですね。
ピンクのおしべは時間とともに広がってめしべを取り囲むかのようになるのも面白い所ですよ。
園内で見られるモクレンの仲間には最初に述べたようにコブシと言う種類があります。
見たところ似た仲間同士なので違いが分かりにくそうですが、どう違うのでしょうか?明日は花を分解してこの2種の違いを検証してみましょう。