初夏になると現れる蝶がいます。
それはシジミチョウの仲間なのですが、草地をふわふわ飛んでいるシジミとは違い、木の上にテリトリーを張るという面白い性質を持ちます。
こうした性質を持つシジミチョウはゼフィルスと呼ばれ、その美しさから非常に人気の高い蝶です。
その1種であるオオミドリシジミは翅の裏側が白く、海岸に押し寄せる波のような白い模様が斜めに走ります。
ゼフィルスの仲間は裏翅にも種毎の個性があり、表と裏合わせて翅の模様を楽しめる種類です。
翅のお尻の方を見てみましょう。
少し写真から顔を離してみてください。
オレンジの中の黒い点がまるで目玉のように見え、先に出る突起が触角のように見えてきませんか?
鳥などの敵に襲われた時に頭の位置がどちらか分からなくなるので生存率が上がるんですね。
この子は標本用なので、いったん冷凍する前にこのミドリシジミの仲間に見られる表翅を見てみましょう。
角度が微妙なので少々薄いですが、このミドリシジミの仲間は緑色に輝く鱗粉を持つかなり美麗な種類なんです!
これでもオオミドリシジミの輝きは弱い方で、写真ではほんのり粉をまぶしたくらいにしか見えないかもしれません。
しかし、蝶の翅の輝きには角度と光が大事で、写真と違い実物はかなり鮮やかな緑色に見えます。
天気が良ければこの翅を広げてテリトリーを張っている場面に遭遇できるかもしれませんね。
オオミドリシジミは樹上でテリトリーを張るシジミチョウの中でも平地側でも見つかる種類です。
(コナラの葉:葉先のトゲが大きく曲がるため特徴的)
食草はコナラやクヌギなどの夏の昆虫が大好きな木であるため、なじみ深いですよね。
こういった葉の上で美しい翅を広げて待機し、他の♂や虫が来ると追い払うのです。 なので木を眺めているとパッと飛び出てくることがあります。
今回はミドリシジミでしたが園内では他にも樹上性のシジミチョウ、ゼフィルス達が見られます。
他の物が見つけられれば紹介していくので、皆様も樹上にいる美しいシジミチョウを探してみてはいかがでしょうか?
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aikawa-park.hatenablog.com
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