夏~秋にかけて見られる大型の幼虫
夏に歩いていると、大人の人差し指程はある大きな幼虫に遭遇することがあります。
数ある幼虫の中でもそれらの巨大な幼虫にはお尻の部分に特徴が見られます。
お尻にアンテナを張っているこの幼虫の仲間はスズメガと言う幼虫の仲間です。
夏~秋に6cm以上の大きな幼虫を見つけたならばだいたいこのスズメガの仲間ではないかと思います。(他は緑ならヤママユの仲間、毛がもじゃもじゃならカレハガの仲間の可能性がある。)
このスズメガの仲間は科を通して毒もないので幼虫に興味のある方にも非常におすすめです。
お尻に針を持つスズメガの仲間


お尻のアンテナはこれでばっちり分かりますね!
今回見つけた子は?
クチバスズメは幼虫の体の横に斜めの白線がかかっており、背中に白い線がずっと走っています。
6~8月に見られるスズメガの仲間の幼虫は同じ時期に見られ、中には似た模様の物もいます。
もう何種類かこの仲間の幼虫に注目してみましょうか。


形模様は多少違えどもお尻の部分にやはりアンテナが付いており、スズメガだと分かります。
スズメガの種類まで絞り込んでいくには模様などの特徴が重要です。
白い斜めの線はずいぶんと綺麗にかかっていますね。 これだけで数種類に絞り込めますよ。
大型の幼虫は触れてみると面白いものです。
この子は質感としては滑り止め付きの手袋のようなゴワゴワ感がします。
前回のセスジスズメと比べるといい肌触りとは言えないでしょう。
スズメガの仲間にはビーズクッションのようにひんやりとしており、和菓子の大福で使う求肥(もちもちしたもの)のようで癖になる質感のものがいるのです。セスジスズメとキイロスズメの質感は最高で、高級クッションのようです。
大きな幼虫の足の形に注目
幼虫の足が体を固定する吸盤状のものと、葉などを支える細長いものであることは知っていましたか?
写真のようにややギザ付いた足でしっかりと枝などを挟み込み、潰れてしまうんじゃないかと言うぐらいの力で引っ張っても離れません。立派な足ですね。
頭は二等辺三角形のようで、幼虫としては珍しい形だと思います。
頭側の足は葉を支えてかじる時に役立ちます。そのため吸盤上ではなく細長い形になっています。
顔も意外とかわいくないですか?
今日紹介したクチバスズメはクヌギやコナラなどの身近な木を食べることから昆虫探しをしていると見つける機会のある幼虫です。
見かけた時には尻尾を確認して、安全を確かめてから挑戦してみてはいかがでしょうか?
幼虫に興味の湧いた方はインパクトのある見た目のセスジスズメもおススメです↓
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変な幼虫が見たい方はシャチホコガの幼虫もおススメですよ↓
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