枝や倒れた木は天然の昆虫ハウスです
赤や青、その鮮やかな色合いで人気の高い昆虫と言えばカミキリムシです。
樹液に来る種類ならば目にする機会は多いですが、そうでないものは目にする機会が少ないですよね。彼らは新しい枯れ木や倒木を好むのです。
そしてその木の上でバレずに過ごしているんです。中には忍者のように人や外敵の眼をごまかしているカミキリがいます。
それがゴマフカミキリの仲間です。
この子はその模様からカタシロゴマフカミキリだと思われます。
ゴマのように散りばめられた黒い点がまばらに散っていますね。
このカミキリはいったいどんなところにいたと思いますか? ヒントは先ほどの忍者と言うワードです。
この伐採木の皮を見てみてください。なんだかカタシロゴマフカミキリにそっくりではありませんか?
実際ここには青く美しいルリボシカミキリがいるのではないかとにらんできたのですが、なにもおらず木をじっくり眺めたら元気に動き回るカタシロゴマフカミキリがいたという感じです。見事な技ですね。
カミキリムシの触覚と言うのは非常にユニークな姿をしています。
まるで伸ばし棒のように定期的に節があるんです。
この子の場合黒白黒白と綺麗に並んでいます。長く節のはっきりとした触角を覚えておいてください。
頭部です。
まだら模様がびっしりです。体をよく見てみるとうっすらと毛が生えていることが分かります。
カミキリらしい顎は開いてませんが、木をかじるだけあってしっかりとはさみのような姿をしています。
そしてかっこいいのが複眼ですね。
触覚の裏までぐるっと黒い複眼が回っています。 角度が悪いですが複眼がくっついているのではなく、正面と触角の裏で2つに分かれています。
カタシロゴマフカミキリはなかなかに小型のカミキリで掴むのもちょっと大変です。
持ち上げてみるとお腹側に赤い模様がありますね。 木にそっくりな色かと思いきや派手なワンポイントを持つおしゃれさん と思いきや何やら事情があるようです。
これはダニの仲間の1種ですね。コンクリートの上にいるあの赤いダニ、すなわちタカラダニの仲間です。伐採木は乾燥した場所に置かれていたのでそういう環境を好むダニ類に狙われやすいのかもしれません。
普段は見向きもしないであろう伐採木。よく探してみると派手なカミキリだけでなく地味なカミキリもいるかもしれません。
園内のユニークなカミキリたちはこちら↓
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パークセンターでは虫むしカードを無料で配布しています。8月はミヤマクワガタのカードとなっています。
欲しい方はパークセンター事務所までどうぞ。
9月になるとまた別のカードを配布しますのでお楽しみに。