蜂の種類は巣の場所で分かる?
9月と言えばそろそろスズメバチの仲間が怖くなってくる頃です。
あいかわ公園のような周りを自然に囲まれた公園では数種類のスズメバチを見ることができます。
その中でも最近巣が見つかった種類がいました。
既に巣は撤去していただきました。
この切株の根元に巣が作られていたそうです。
土の中や切り株の根元に巣をつくるのはオオスズメバチの可能性が高く、見ての通り巣の位置が分かりにくいことからも山道などで事故の多い種類です。閉鎖空間に巣をつくるのか開けた場所に巣をつくるかは1つのポイントです。
巣の撤去後2日ほどは外出していたハチが巣のあった場所に戻ってきていました。戻りバチと言うやつですね。
生きたスズメバチをコンパクトデジタルカメラで撮る事はリスク上ありません。
そのためこれまでもスズメバチの紹介は無かったのですが、巣の撤去時に得られたオオスズメバチの死骸を見ていきましょう。
スズメバチは近づけませんがその姿形は非常にかっこいいんですよ。
スズメバチと言えば黄色と黒の独特な色合いですよね。
派手な色は警告色(けいこくしょく)と呼ばれており、危険だぞと言うアピールをしています。
黄色と黒の虫はほどほどにいるのですが、ハチの真似をしています。
似た色合いのオオヨツスジハナカミキリ。色合いからハチっぽいですよね。
毒針を持ち、多くの昆虫を捉えるからこそこの色合いが生きるわけですね。
その毒針はかなり長く、何度も刺すことができることもあって恐ろしい武器となっています。
この針は産卵管が変化したものなので♂のスズメバチは毒針を持たないという話は有名ですね。
刺されたことがないので分かりませんが、毒抜きで考えても普通に痛そうな針です。
また、彼らの武器にはその強力な顎もあります。
強度は不明なのですが樹液に来ているカナブンをバリバリと食べている場面に遭遇したことがあり、思った以上にその力は強いようです。
顔の中心には盾のような姿をした部分 頭楯(とうじゅん)があります。
この頭楯の下側(写真では右上)の突起の数を見ればオオスズメバチかコガタスズメバチかが分かります。この子は突起が2つなのでオオスズメバチですね。
しかしかなり小さなオオスズメバチです。
生きている個体の顔を見ることは難しいので、オオスズメバチとコガタスズメバチは大きさで比べることが多いのですが、オオスズメバチの小型やコガタスズメバチの大型のようなややこしい種類が樹液にいると難しいものです。
しかしこの2種は巣を作る際に好む環境が違うので、巣があれば分かりやすいですね。
都市部で見かけた場合はほぼコガタスズメバチの方でしょう。(ほかの種類は除く)
その威圧感から誰もが恐れる昆虫オオスズメバチ。
あまりにも怖すぎて無意識に苦手意識を持っている方も多いかと思われますが、自然界では非常に重要な種類なのでその生態を知ってみるとちょっと捉え方が変わってくると思いますよ。
スズメバチも大好きな樹液はこちら↓
aikawa-park.hatenablog.com