ススキなどのイネ科は昆虫に大人気です。
夏の甲虫シーズンが終わりに近づくとバッタたちが賑わいを見せてくれます。
広場などの芝生がある場所ではもちろんバッタは見かけますが、場所が違うと他の種類も見つけられます。
この時期に欠かせない場所と言えば秋の七草でもおなじみのススキと言う植物がある場所です。
大人程の背の高さのある植物なので非常に分かりやすく見つけやすいのでお勧めです。
イネ科の多くはバッタが好きな葉で、秋に出るセセリチョウなどの一部の蝶もこの葉を利用します。
バッタは姿が葉にそっくりなので目が慣れるまでは探すのに苦労するはずです。
写真内には小さなオンブバッタとみられるバッタがいます。 こうした虫を探す目を鍛えるのにススキの茂みはぴったりです。
(ヒントは中央右あたりです)
中央辺りの右に飛び出ている葉の上にいましたね。
オンブバッタやより大型のショウリョウバッタもいます。こちらは芝などの草原の所でもよく見られる種類です。
もちろんこういった茂みのエリアならではの種類もいます。
こちらは先ほどと比べると見つけやすいですね。
ちょっとピンクっぽい色のツチイナゴと言うバッタがいます。
彼らは成虫で冬を越す種類なので秋の初めごろに幼虫が出てくるのです。
ススキエリアでは様々なサイズのツチイナゴが見られます。 ツチイナゴはイナゴではないのですが、このエリアを探してみるとイナゴの仲間が見つかることもありますよ。
イナゴと似ているのですが、眼の下に特有の縦模様が入っているため簡単に見分けることができます。
昆虫だけでなく動物の痕も見られました。
奥歯で漉いたような特有の痕が残るのは草食動物であるシカの食痕です。
大人よりやや低い位の背丈に残されていることが多いですね。
こうしたやや傷んだ場所からは汁が出ているようで
カメムシの仲間などが見られることがあります。
色合い的にはホシハラビロヘリカメムシっぽいですね。
ススキではなくマメの仲間で見ることが多いので違うかもしれませんが、この種であれば臭いにおいではなく青リンゴのような香りが楽しめるカメムシです。
1m程の狭いエリアでもこれだけたくさんの虫や生き物と草の関係を見ることができます。自然観察にとてもおススメの場所ですが、中にはハチの巣やススキの葉を利用する毒クモがいることもありますので、十分に気を配りながら探してみましょう。