声は聞こえるけれど姿は見えない
夏の間に成長を遂げてとても大きくなるクズと言う植物がありますが、この植物は鳴く虫たちにも非常に人気の高い植物なのです。
身近なクズを探してみれば様々な虫の声が聞こえてくるのではないかと思います。
そんなわけでとある虫を求めてあいかわ公園のスロープ沿いにあるクズの様子を見に来てみました。
他の植物を覆う様はまさにつる植物らしい姿をしていますが、小さな生き物たちからしたらとても素敵な隠れ家と言えます。
下から覗いてみるといったい何がいるやら分かりませんね。
クズが好きな虫の中でも今回のターゲットであるヒバリの仲間は見かけやすい昆虫です。
鳴き声を頼りにするのはもちろんですが、葉の上や裏側をじっくり見ていくだけでも意外と見つけることができます。
こうした葉に空いた穴は探すときの分かりやすいヒントですね。
ヒバリの仲間はいるでしょうか?
彼らはヒュルルルルル~と言ったような美しい声で鳴いています。頼りに探していきましょう。
いました!しかし位置が高いので捕獲後の写真です。
恐らくクサヒバリではないかと思われます。
とにかく色の薄さが印象的です。 色が薄いので気を付けて見ていかないと本当に見つかりません。
加えて彼らの体長も見つけるのを難しくしています。
見ての通り1cm程度の大きさしかありません。あれだけ大きな葉から1cm程の虫をピンポイントで見つけねばならないんですね。
しかも人の気配に敏感ですぐ葉の裏や奥の茂みの方へ移動してしまうんです。 捕まえるのも一苦労ですね。
しかし数が多いことと声の大きさからおおよそのいる場所が特定できること、それから鳴くのはオスだけですが、付近には♀がいることも多いことを踏まえると見かける機会は自然と多くなる虫です。
せっかくですから樹上性のバッタの飼育にも挑戦してみようと思います。
今回捕まえたヒバリの仲間はコオロギとは違い木の上や葉の上を好むタイプのバッタなので、もし飼育する場合には高さを作って彼らが好きな葉などを隠れ家代わりに作ってあげる必要があります。
勝手がイマイチわからず、こんな感じになりました。
餌はクズの葉を中心にしつつ動物質も加えて様子見をしてみようと思います。
早速美しい声を聞かせてくれて嬉しいものです。
4匹それらしきものを捕まえてクサヒバリの♂♀2匹づつのようでした。
人の気配に敏感ですが、裏では美しい声を聴かせてくれましたよ。
皆様も美しい声の秋の鳴く虫をぜひ探してみてください