ヒョウモンチョウと言えば明るいオレンジ色?
秋の代表的なヒョウ柄のチョウは明るいオレンジの間接照明のような色をしているものが多いのですが、すべてがそうかと言われるとそうではありません。
もちろんその個体が生まれたばかりかそうでないかも重要なのですが、そもそもの色が違う種類もいたりします。
この色合い(翅先の黒色を除く)のオレンジ感がヒョウモンの仲間の色合いです。
写真は今の季節にも目にすることの多いツマグロヒョウモンと言う蝶ですね。
秋に出る新品のヒョウ柄の蝶はほとんどこのツマグロだと思っても問題ありません。
しかしヒョウ柄=ヒョウモンの仲間と認識してしまうのはまずいです。その中の1種類メスグロヒョウモンという蝶は見た目が全然違うのです。
黒い姿のヒョウ柄のチョウ
こちらがヒョウ柄じゃないのにヒョウモンと付くメスグロヒョウモンです。
名前の通り♀の姿が黒いヒョウモンの仲間なんです。
♂は先ほどのツマグロのような明るい色合いをしているのですが、♀は一見すると大型のイチモンジチョウの仲間のような姿をしています。
とはいえ飛んでいる時から大きさが違うのでだいたい検討が付きます。
メスグロヒョウモンもこれまでに紹介してきたヒョウ柄の蝶たちと同じく数を減らしており、この秋は遭遇出来たのが2匹だけとかなり珍しいことが分かります。
花に来ていても♀であれば一目瞭然であるため見分けが簡単です。
メスグロヒョウモンの♀は簡単に見分けられますが♂の場合やや厄介です。
この種類の判別は色だけでなく裏側の翅の模様も見ておくといいでしょう。♂♀に共通する模様を見ることができます。
特に分かりやすいのは翅の付け根側で頭の方に入る模様です。
翅に潰れた明太子のような白い模様が斜めに入っていますね。
この形がメスグロヒョウモンと似た仲間を見分ける上で役に立つので覚えておいてください。残念ながら♂の個体には出会えていないので、♀だけの紹介となります。
初夏頃の綺麗なヒョウモンにも出会ってみたいものです。