秋になったら虫取りはもうできない?
秋は涼しくなってしまいもう虫もいないだろうと思いきや、意外と虫たちはまだ活動しています。
特に日差しがある日であれば日の当たる場所はかなり暖かく、元気で飛び回る蝶などに遭遇することができます。
今の時期に探すべき花は写真の小指先ほどの小さなセンダングサの仲間がおススメです。
この時期は黄色いセンダングサの仲間を探そう!
園内では外来種のアメリカセンダングサやコセンダングサ、シロバナセンダングサなどの仲間がたくさん咲いてしまっているのですが、この時期には咲く花があまりないので虫たちは外来種の黄色い花によくやってきています。
白い蝶を見つけると誰もがモンシロチョウを疑いますが、白い蝶には似たものがおり、モンシロチョウ、スジグロシロチョウの仲間、モンキチョウの白型は身近でありながらややこしい種類です。
スジグロの場合翅の脈に沿って黒い線が入っているのでそこを見るといいでしょう。
あとはこの時期と言えばキタキチョウがたくさん飛んでいますね。キタキチョウは河原や草地に生えているマメ科の植物を幼虫が食べているので必然的にそういった環境で見られます。
キタキチョウは珍しい種類ではありませんが個体差が大きく、捕まえていて面白い種類です。子供たちにも人気の蝶と言えますね。
こうしたキチョウは普通なら無視するのでしょうが、私は神奈川で既に絶滅してしまったツマグロキチョウが細々と生きていたりしないかなぁと期待を込めて捕獲しています。こういう楽しみ方もいいものですよ。
他にどんな虫が来ているかな?
今の時期に他に見られる蝶としてはテングチョウも素敵ですね。
顔の部分がニョキっと長い可愛い蝶です。
ちょうどこの秋に生まれて越冬する個体が出てきているので比較的美しい子が多いです。大きさから判別しやすく数も多いという嬉しい蝶ですね。
また、ミツバチの仲間やアブの仲間もやってきているので近くで見ると想像以上に賑わっています。
花の根元にある蜜に口を突っ込んで舐めていますね。一見するとミツバチのようですがこちらはその大きな複眼からアブの仲間だと分かります。アブの中でも♀は特に複眼が大きいので分かりやすいですよ。
そして通年見られる安定の存在ヤマトシジミも来ています。
寒い日なので日向で体を温めていますね。♀の翅裏は黒いのですが、光が当たると複雑な色の輝きが見えます。この角度では緑みのある色合いをしていますね。止まっている蝶を前にして自分自身の頭を振ると、様々な色合いが楽しめるのでお勧めですよ。
蝶たちの時期ももう1月しないほどで終わります。冬の間はなかなか虫取りも楽しめませんから秋の暖かい日に晩秋の虫取りに挑戦してみてはいかがでしょうか?