目立つ黄色い実をつけるのはあの有名な植物
園内のパークセンターから見える黄色と緑色の植物があります。
多くの植物は既に葉を落としている時期であり、秋にこうした鮮やかな色合いが見られるのはそれだけで嬉しいものです。
丸い黄色い実をつけるその植物はおなじみのユズと言う植物ですね。
ユズの木の注意点
ユズの木の付近を見て回る時には注意が必要です。遠くから見ていては気が付きませんが、この植物には非常に鋭いトゲがあります。
数cmはある立派なトゲが付いていますね。
なかなか硬いので周りを見ずに実に手を伸ばしてしまうとトゲに絡めとられて大変なことになります。
ミカンの仲間の特徴
ミカンの仲間は葉にも面白い特徴があり、特にユズでは顕著なのが葉の下に付く小さな翼葉と言うものです。
大きい葉と小さい葉が並んで付いているように見えるので、なんだか可愛らしいですよね。
ユズの葉をじっくりみていきましょう。
ユズと言えばやはり飴や香料にも使われるあの香りですよね。
あれは果物からももちろん香りますが、香り成分は植物全体に含まれています。なので葉からもとてもいい香りが楽しめるのです。
その不思議は葉にある小さな穴にあります。
シソ科などの香りの強い植物に共通してみられるのですが葉を破いた時にこの穴から香り成分が飛びます。
興味のある方はミカン科の葉をちぎってみましょう。
肝心のユズの実ですが、園内の物は勝手に採ったりすることはできません。
しかし冬至のころになると配ることがあるため、興味のある方は覚えておいてください。
木の実と野生動物
木の実と言うのは不思議なもので、年によって実をたくさんつけたり全くつけないということがあります。
例えばユズの近くに生えているカリンは昨年とても大量に実をつけたため11月頃に配っていたのですが、今年はその反動か実が1つもつかないという面白い結果になりました。
今年のユズの実付きを見てみると去年よりは多いように感じます。 自然界では貴重な食べ物となるので、鳥などの生き物には嬉しい出来事ですね。
この木のみの豊作不作と動物の関係はとても面白く、山の中でドングリを多数見かけるならばその年はふもとまで降りてくる動物が少ないだろうと言った予測を立てることができます。(写真は特定の鳥に人気のハクウンボク)
近年神奈川で広がったナラ枯れの影響でドングリをつける木が大量に枯れているので、今年あたりは園内の方まで降りてくる動物が増えるのではないかと思っています。
サル当たりはユズやナツミカンの実を食べにくる機会が増えるかもしれませんね。
ユズの実1つから連想ゲームのように自然の繋がりを広げていくと、じつに多くの物事が複雑に絡み合って自然を作り上げているのが分かりますね。