真冬でも咲く花
冬本番と言える寒さの中でも園内を歩いていると何種類かの花を見つけることができます。
特に目につきやすいのは蛍光色のタンポポの仲間でしょう。 多くの人に知られている有名な植物ですね。
寒い時期はこのような地際に生えるタンポポが多い気がします。気のせいでしょうか?
朝の寒さが-3℃ほどの中でもこうして生きているのを見ると驚きますね。
ではタンポポ恒例の花の裏チェックと行きましょう。
有名な話ですがタンポポの仲間には種類があり、外国からやってきたセイヨウタンポポが現在見られる大多数のタンポポです。
在来ではカントウタンポポが身近であり、花の裏側を見てめくれていればセイヨウ、しっかりとくっついていればカントウと見分けることができます。
では写真を明るくしてみましょう。
このように花を支えている緑の部分が大きく反り返っていればセイヨウタンポポです。
カントウタンポポは園内では珍しい種類であり、大半がセイヨウ。中にはやや反り返ったりしている雑種のようなものが見られたりもします。
子供用図鑑などでおなじみのタンポポも、彼らの世界を覗いてみてしまえば種の存続をかけた戦いであることが分かりますね。
黄色いお花に虫などが花粉を運んでくるとやがて種ができます。
出身は違えども同じ仲間であるタンポポ同士で受粉することができてしまうので、国産と外国産が混ざってしまうのです。
そう考えるとすごい戦いです。
また、タンポポ間でも戦いは激しいのですが、時には人や獣に踏まれたりするなどして折れて死ぬタンポポもいますよね。
しかしこのように背丈が低ければ茎はおれず生きていくことができます。
葉や根が枯れれば植物は死にますが、それらが残っていれば栄養を作り再び花をつけることができます。
地面に張り付くタンポポの姿は非常に理にかなった戦略なんですね。
身近な植物と言うことは身近な環境で生きていける戦略を持っているということです。タンポポを見かけたらその姿をじっくり観察してみてくださいね。