あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。ネタを見つけたら更新中。画像の無断転載は禁止です。

ミツマタが一斉に開花。甘い香りが漂っています。

今年はやや早い季節の進み

暖かい日が多い今年の冬の影響か、ミツマタの開花は少し早いようです。

ミツマタは見ごろを迎えています。

園内のミツマタは冒険の森入口と噴水広場の2ヶ所で主に見られます。このうち冒険の森入口側が非常に豪華で、まさに今が見ごろというタイミングです。

周辺には数十m程離れたところからでも香りが漂っており、春らしい雰囲気が味わえますよ。

ミツマタってどんな花?


園芸として人気の高いジンチョウゲ科の仲間です。房状の大きな花に見えますが、一つ一つの花は黄色い小さなものです。

ミツマタは外側の花から開いていき、中心が咲き終わるころには端の方がもう終わってしまっているということに遭遇することも多いです。

一気に気温の上がる日があると綺麗な丸になる印象がありますね。

写真は不思議なもので、同じミツマタであっても光に沿って写真を撮るか逆向きで取るかで面白い程雰囲気が変わります。

ミツマタのような明るいお花は緑や青色の背景の方が生き生きとして見える気がしますね。

逆光では輪郭がかなりふわっとした雰囲気になり、より丸みが強調されるようで面白いです。

色々な向きからミツマタを撮影して、自分だけの写真を撮るのも春の楽しみ方の1つですね。

また、この時期のミツマタにはいろいろな生き物がやってきています。

ミツマタに来ている虫たち


日の当たる暖かいタイミングであれば昆虫採集が可能です。成虫で冬を越すテングチョウを始め、タテハチョウの仲間がミツマタにたくさんやってきます。

もしも虫に興味があるならばぜひ探してほしいのがスプリングエフェメラルと呼ばれる早春の生き物たちです。

左のスギタニルリシジミと右のコツバメは3月、4月にしか姿を見られない蝶で、知らなければ出会えない貴重な蝶です。

特にコツバメはなかなか見られない蝶なのですが、園内では良く見つかります。

これはコツバメの食べるものがツツジの仲間だからですね。

あいかわ公園と言えばツツジ。であればツツジを食べるコツバメもやってくる。園内には45000株ほどのツツジがあると言われていますから絶好の生息場所と言うわけです。

他にも越冬性の蝶たちも気温が上がるとやってきます。

左のベニシジミはもう少ししたら淡い色の「春型」が出てきます。
越冬した風格あるチョウとピカピカの新成虫が入り混じるとても楽しい時期なのですね。

来ている昆虫は蝶だけではありません。

ミツバチも一生懸命餌となる蜜源を集めています。気温が上がることで一気に虫たちが活発に活動を始め、生き物を望んでいる人々には最高の季節となっています。春を伝える早春の昆虫たちを探してみてはいかがでしょうか?