桜は散り際も美しい
満開の桜も散り始めの時期ですね。ひらひら散る桜の花びらもこの時期の醍醐味だと思います。時間の経過とともに花が散る場合はひらひらと優雅に散っていきます。
しかしひらひら以外にも花弁が落ちている場合があるんです。見かけて気になっていた方も多いのではないでしょうか。
花の終わりと言った寂し気な雰囲気がありますよね。しかしこのお花よく見てください。サクラのお花が丸々とそのまま落ちています。この落ち方は不自然ではありませんか?
桜の花が落ちるときは花びらでしたよね?
つまりこういった花の落とし方をする生き物がいるんです。一体誰でしょう。
おっと。正しくはこちらの落ち方ですね。 同じじゃないかと思われるかもしれませんが、2枚の写真を比べると確実に違うポイントがあります。
花の数でしょうか? 落ち方でしょうか?比べてみてください。
答えはシンプルに 花の付け根の部分が切り取られている です。
桜の花を食いちぎる生き物は?
どんな生き物がこんなよくわからないことをするのでしょうか? ここでこの時期に現れる特徴的な生き物を見てみましょう。
春の代表的な昆虫、ビロードツリアブです。長い口で器用に花の蜜を吸っていく可愛らしい昆虫ですね。
この時期のお花は細長いものが多く、蝶や大きめの鳥であれば長いストローや舌を利用して蜜を舐められます。
大きな鳥であればヒヨドリなどがそうですね。
しかしスズメのような小型の鳥たちでは長い花の蜜を舐めることができません。そこで鳥たちは考えたわけです。
蜜のたまっている場所を切り取って舐めてしまおう と。
桜からすれば実も付けられず美味しい所だけ取られてしまう悲しい結果になりますが、小鳥たちからすれば最もいい手段と言うわけですね。
可愛らしい小鳥たちが犯人とは意外です。
花が散る中でもこうした落ち方の違いに注目してみると、楽しみ方が1つ増えると思います。桜の木に鳥がいたら花に顔を突っ込むのか、ちぎるのか確かめてみると面白いですよ。