春の醍醐味? 黒い毛虫の大発生!
この時期に黒と金色の毛虫をたくさん見つけた方も多いと思います。こんな幼虫です。
キアシドクガと言う蛾の幼虫で、食草のミズキに大量発生することもあるある意味人気の虫です。
見た目のインパクト、数の不快さからとても気持ち悪がられてしまう幼虫ですが、慣れると可愛いものです。
ドクガの仲間がすべて毒を持つわけではない
ドクガの仲間には幼虫に毒を持つものがおり、成虫でも一部毒を持ちます。しかしキアシドクガには毒がありません。
見た目が不慣れな方にはキツイだけで無害な昆虫なんですね。
毒はありませんから当然触れても問題ありません。
むしろ毛虫独特の柔らかい毛が癖になる位ですね。*似た姿で毒を持つものがいますから不用意には触らない方がいいです。
食草は身近なミズキと言う植物
幼虫を調べる上で近くにある植物は重要です。
キアシドクガはミズキ、クマノミズキと言ったミズキの仲間で見られます。
大発生時では植物の周りに異変が見られます。木の下と音に注目してみましょう。
うんちが大量に落ちており、周囲からはパリパリ、ポリポリとも言えるような音が響いているのです。
毛虫の数が多く、葉を食べる音がカエルの輪唱のように響き渡っています。
この音を聞いてみたければミズキのお花を探してみるのがおススメです。
白い杯のような特徴的なお花をつけています。
花期は丁度今で、キアシドクガの出現と被っています。
発生があまりにも多いと花も食べられてしまいミズキはスカスカになります。
そうなると一斉に別の木を探しに旅立つのですが、この時に我々の眼にとても目につくようになります。
キアシドクガはどこにいるのか
この時期のミズキの葉をよく見ると、丸められているのが分かります。
キアシドクガが自身の糸でお家を作っているのです。この中で脱皮をして大きくなっていきます。木を見て丸められている度合いを見ることで発生の具合が分かります。
中にはちゃんと幼虫が潜んでいますね。しかしどのように葉を丸めるのか気になりませんか? 今回は運よく遭遇することができました。
ミズキの葉の端に糸をつけ、それを反対の端につなぎ合わせる。それを繰り返しているようです。これなら簡単に身を守る家ができていいですね!
今年の発生数は昨年と比べるとおとなしくなりそうですが、場所によってはとても賑わっています。季節ならではの自然を見てみてはいかがでしょうか?