クロアゲハを発見!しかし小さい。
昆虫の世界には毒のある昆虫の姿に擬態するものがいます。蛾の仲間には見事な擬態をする者がおり、感心してしまいます。アゲハチョウそっくりの蛾、その名もアゲハモドキと呼びます。まずは次の写真を見てみましょう。
こちらは蝶でしょうか?蛾でしょうか?
この昆虫こそアゲハモドキという蛾なのですが、知らなければクロアゲハにしか見えませんよね。
実際にはアゲハチョウよりも一回り小さい見た目をしています。
アゲハチョウと比べると触角が線状なのもわかりやすいですね。アゲハの場合触角の先は丸いような楕円のような形になります。
擬態している昆虫ですから、擬態先の虫がいます。クロアゲハの仲間のジャコウアゲハという種類です。
ジャコウアゲハは毒草であるウマノスズクサと言う植物を食べるため、蝶であっても毒を持つ種類です。危険そうな派手な色をしていますよね
ジャコウアゲハとアゲハモドキを比較してみましょう。


具体的には羽の形、羽に入る赤い模様、体の赤い色などが似ているポイントとして挙げられます。つまり毒のある蝶の姿をまねることで自身も食べられないようにしているのです。見事な擬態ですね。
一応向きを変えて羽の雰囲気も確認しておきましょう。
光沢感はないものの、赤い点の位置などそっくりです。ただし蛾のため、飛んでいる場合はひらひらした飛び方なのでまず間違いなく違和感を覚えると思います。
お腹の方から見てみるとこのような雰囲気です。
やはりこの櫛型の触覚を見てしまうと明らかに蛾ですよね。お腹に関しては黒赤白と言う並びがいかにも私は危険な生き物ですよとアピールしています。毒のある生き物の真似をしているだけで彼らに毒があるわけではないため触っても問題ないですよ。
園内では6月ころ~8月ころに見かけているので、興味のある方は探してみてくださいね。
なかなか見つけられない種類なので運よく見つけた場合にはじっくりと観察してみてくださいね。