あいかわ公園自然観察ガイド

あいかわ公園で見つかった植物や昆虫などの自然情報を発信していきます。

植物で種飛ばし遊び

あいかわ公園を訪れて自然の物を使って遊びたい!と思われる方も多いと思います。
植物を使って簡単に楽しめる不思議体験をご紹介します。

あいかわ公園園内では、ここ最近の暖かい気温からたくさんの花が咲き始めています。目を凝らしてよく見ると、恐らく一番見つかるのは白い小さな花ではないでしょうか。

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葉は直径で6~7cm 花は2~3mm程度で小さい
以前紹介したミチタネツケバナという植物で、春に皆様が見かけることも多い菜の花のお友達です。この花では、とある不思議体験をすることができます。

ところで皆様はホウセンカという植物を聞いたことがあるでしょうか?恐らく小学生の時に名前を聞いたことがあるかと思います。
その特徴は、種に触れると弾けて飛ばすというものです。

実は同じような特徴をこのミチタネツケバナも持っているのです。

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タネは2cm程度だが細い
ミチタネツケバナは、園内のパークセンター前の植込みでよく見られるほか冒険の森入口の斜面にもたくさん生えています。
ついている種を見つけたらポンポンと叩いてみましょう。きっとそれに反応して弾けるはずです。

この植物の賢いところは、種がべとべとしているので弾けた跡触れたものにくっついて運ばれるのです。たくさん生えている場所でやるととても面白いですよ。ぜひお試しください。

木にくっついているもの

冬場は木々が付ける葉っぱの多くが落ちており、あいかわ公園ふれあい広場の木もスケスケの寂しい色合いをしています。ところが、冬だからこそ見つけることのできる緑色があります。それが蛾の繭です。

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見た目は巾着のよう

ふれあい広場の桜が植えられている付近のエノキの木(オオムラサキ保護用の柵がある)や、公園のコナラの木をよく探してみてください。きっと明るい緑色の写真のような繭を見つけることができると思います。
この大きな繭は、日本でも最大種の蛾たちが所属するヤママユガというグループのウスタビガという蛾の繭です。

皆様は蛾をイメージするとき、どれくらいの大きさをイメージするでしょうか?恐らく大きくて3~4cm位だと思います。
ウスタビガはなんと羽を広げると10cmを超える大型の蛾なのです!
ウスタビガの写真がないので、同じ仲間で同じ大きさ位のオオミズアオの写真を貼っておきます。大きさの参考にしてください。

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手の横幅より少し大きいサイズ
オオミズアオも恐らく公園にいると思います。
ヤママユガの仲間のポイントとして、ぬいぐるみのようなとてもかわいいフワフワの体があげられます。これは実際に触ってみないと分からないかもしれません。今年の虫取りはぜひ大きな蛾を取ることに挑戦してみてください。あいかわ公園でも今のところ3種類のヤママユガの仲間の幼虫を確認しています。

木にくっついている植物

あいかわ公園を歩いていると、小さな木の枝から大きな枝までたくさんの枝を見かけることがあります。
落ちている枝の中には、よく見てみると...?

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茶色い枝たちの中に緑色のものが?
なにやら緑色のものが付いていることがあります。

実は木や苔の上にくっついて生活している植物なのです。その名もノキシノブ。軒に忍ぶように生える様が由来のようです。
あいかわ公園の木をよく見てみると、ところどころからヒモのような緑色の植物が伸びているのを見つけることができると思います。
ノキシノブを見つけたら葉っぱの裏を見てみましょう。

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裏には丸いものが?
ノキシノブを含むシダ植物の面白い部分は、葉っぱの裏に独特の胞子をつけるところがあげられます。
ノキシノブは丸ですが、ほかのシダは細かったり葉の縁にだけ付いたりと様々な形があるのです。
あいかわ公園にはシダ植物がいくつか見られます。 4月中旬頃からのワラビが数も多くて見やすいかもしれません。
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握りこぶしのような形のワラビもシダ植物
是非あいかわ公園を訪れてシダ植物を探してみてくださいね。

あいかわ公園2月下旬 自然散策のおすすめ 

少しずつ春を感じ始めているあいかわ公園の自然の中でも、今の自然のおすすめを紹介したいと思います。

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ぽつぽつと咲いてきました。
まずはパークセンターと冒険の森入口付近に生えているミツマタです。咲いてきた花の数も増え、付近にはほんのりと甘いような香りが漂い始めています。
筒形の1つ1つが花なので、観察の時はよく見てください。もう少し暖かくなった時にミツマタの花で虫取りをするのが楽しみですね。

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飾りつけのようなお花
工芸工房村付近と花の斜面では、黄色と赤色のマンサクが咲いています。細長い飾りつけのような花は遠くから見ると花というより本当に飾りです。
春に先駆けて真っ先に咲くことからマンサクと呼ぶという由来も1つありますが、確かに春に先駆けて今見ごろを迎えていますね。

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青い空と赤い梅
ウメもいよいよ本格的に咲き始めています。パークセンター前の広場ではじゃぶじゃぶ池の付近と、落ち葉を捨てる場所の2ヶ所で白いウメが咲いています。
風の丘では紅梅が遠目から見ても目立つくらいに色づいています。

葉で目立つ植物

冬場は、植物も葉っぱを落としてしまうものが多く、色合いも寂しい季節です。しかし、緑ではなく茶色の葉を冬の間につけ続ける植物がいます。
その名もヤマコウバシ。森のわたり橋より奥側に広がるスギ林で見ることができます。葉っぱから心地いい香りがする癒しの植物です。

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茶色の葉がなぜか落ちない
クヌギなども木によっては葉っぱが中途半端に落ちずに残っていたりしますが、ヤマコウバシはそもそも葉を落とす気配を感じさせません。
枝についた枯葉がピーンと緑の葉のようにしっかりと付いているのです。

冬場にヤマコウバシを探していると、先ほどのように茶色い葉が付いた植物が他にも見つかります。そんな時はぜひ葉をちぎってみましょう。
ヤマコウバシが所属するクスノキの仲間には、特有の香りがあります。甘いような辛いような?刺激的な香りがするのですが、これは香辛料で例えるとシナモンが一番近い仲間です。

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見た目はどこにでもありそうな葉っぱ
さほど珍しくもなさそうな葉っぱですが、これはあいかわ公園の沢沿い奥地に生えていたニッケイという植物です。個人的にはクスノキ科の香りの代表格だと思います。紅茶にこの香りをつけたらチャイの風味にとても近づくと思います。それくらいニッケイの葉が持つスパイシーな香りは強烈で、気持ちとしては葉っぱを手元に置いておきたいくらいのいい香りがします。

たかだが葉っぱだからと遠慮せずに是非とも植物の葉の香りを嗅いでみてください。自然観察ガイドの植物をテーマにしたイベントでは、植物の香り体験が恐らく一番人気のネタだと思います。

きゅうりの香りがする植物

ここ最近とても暖かい日が続いていたので、鳥や花などを見かける機会がとても増えてきました。
春先の植物がもしかしたら咲いているかもしれないと、淡い期待を膨らませながら公園を歩いていると...?

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2~3mm程度の小さな花
春先に見つけることのできる可愛い花を見つけました。ふれあい広場の日があまり当たらない湿った所や、石小屋ダムの壁で見つけられます。園芸ではワスレナグサが近いお友達でしょうか。
この可愛い花は、つい先日紹介したきゅうりの香りがする植物です。花にはまだ早い季節なので、やはり今年はかなり暖かいのでしょうね。

そんなキュウリグサは、皆様が聞きなれないであろうムラサキ科に所属します。
5枚の花弁と、花中央に丸い輪のような形が現れるものが多いです。

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花がとても小さいハナイバナ
小さくも宝石のような繊細な造形をしており、ムラサキ科の植物はとても見る価値のある植物です。あいかわ公園のパークセンター入口の植込みで見ることができます。(写真は季節外れの花)恐らく春先から咲き始めるでしょう。

早春のアイドルであるヤマルリソウも公園の沢沿いで発見しています。2,3株なのでにぎやかな雰囲気にはなりませんが、咲いてくれると嬉しいです。
人気のヤマルリソウがどんな花かお見せしたいと思います。

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ヤマルリソウはムラサキ科を代表する人気植物(写真は公園外のもの)
ムラサキ科の植物のイメージがついたでしょうか?
かわいいムラサキ科の花々をぜひ探してみてください!

ナデシコ科の植物とハコベ

ナデシコと言えば園芸植物で有名ですが、もちろん自然でもナデシコ科の植物を見ることができます。

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そこらへんで見かける植物
おそらくもっとも目にする機会の多いナデシコ科の植物は、ハコベの仲間ではないでしょうか。
あいかわ公園でも日当たりのよい色々なところでハコベの仲間を見かけることができます。

ハコベと言えば、七草のハコベラが有名だと思います。しかし、ハコベはあくまでハコベという総称であって、ハコベという植物はないのです。
人のことを名前で呼ぶのではなく、人間と呼ぶようなものでしょうか。総称です。メジャーな種は、ミドリハコベとコハコベで、中央めしべの先が3つに分かれる(ミドリハコベとコハコベ)ものと5つに分かれる(ウシハコベ)もので判断できます。

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花にも特徴がある
ハコベの仲間の面白い特徴として、花びらがあげられます。写真ではまるで10枚の花弁が付いているように見えますが、実際の花弁は5枚で、それぞれが深く根元まで裂けているのです。よーくみてみると根元で分かれていないのが分かると思います。
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花が必ず分かれるわけではない
同じナデシコ科のツメクサですが、もちろんハコベの仲間と同じく5枚の葉を持ちます。ふれあい広場の置く側の日陰にはツメクサがたくさん生えています。探してみてくださいね。
ツメクサの最大の特徴は、名前の通りの細長い葉です。
爪切りでカットされた爪のような細さをもっており、それがあつまってお団子状に茂るので苔のようにも見えます。なかなか面白いですね。