あいかわ公園自然観察ガイド

あいかわ公園で見つかった植物や昆虫などの自然情報を発信していきます。

橋の下の探検

あいかわ公園の入れないエリアを探索する記事です。
本日探索するポイントはこちら
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南駐車場のトイレ付近ですね。写真中央に見える道を進んでいきます。100%ヤマビルが出るため用心しましょう。
ぐるりと回って目的の道まで入ります。この道は普段は枯れた沢なのですが、雨の後にのみ水が流れます。沢なので付近はじめじめしており、覆い茂る植物の圧迫感と相まってなかなかの緊張感があります。
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降りて少し進みました。まだ明るくていいですね。道はまだ私が両手を広げてもぶつからないくらいの幅があります。これから写真左の道?をとおってさらに奥へ進みます。
すると途中でこの公園で初めて見かける植物に出会いました。
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葉だけで分かったあなたはなかなかの植物好きですね!これはスーパーにも並んでいる有名な山菜です。普段食べるところはこの葉ではありません。もう少しヒントを出してみるとこの辺を食べます。
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どうでしょうか?

答えはウドです。買うことがないので養殖のウドの味を知らないのですが天然物のウドは鋭い清涼感のある香りがします。うどん好きな私はつけうどんのたれにウドを少し混ぜて香り付けするのが好きですね。ウドはこのように水気のある場所を好むため生えているのも納得ですね。意外な発見でした。

ウドを超えた先は沢のような雰囲気になってきます。
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やはりこの沢の雰囲気と言うのはすごいですね。高い所から下を見た時のような本能的な怖さがあります。左右の草に注意するのはもちろんですが、足元のスリップとヤマビルへの気配りもしなければなりません! 緊張感が高まります。こういうところでは必ず岩場の植物をチェックします。面白いものが見られたりするのです。今回はありませんでしたが、こういう場所ならではの植物もありました。
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葉の雰囲気からしてヤブマオだと思われます。イラクサと呼ばれる葉に酸を含むトゲを持つ仲間のお友達です。ヤブマオにはトゲはないため安心なのですがこの手の葉を見るとやはり気にしてしまいますね。イラクサの場合人にも刺さり痛みを与えてきます。こういった湿った土の場所や水の垂れる岩場付近で見ることが多い気がしますね。

距離は短いのですがその狭さから緊張感のある探索でした。



あいかわ公園 山野草図鑑
山野草図鑑 その他色にヨツバムグラ、白色にスイカズラテイカカズラを追加しました。

あいかわ公園 ツツジの図鑑
ツツジ図鑑 赤色にベニクマノ、紫色に鈴の誉れを追加しました。

野生のキウイフルーツ?

以前よりあいかわ公園内で葉だけは見つけていた植物があります。それはキウイフルーツの仲間なのですがなかなか目線の高さで見つけることがなく、また雄雌が別の植物なため花に出会える機会がありませんでした。
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以前写真だけ紹介したかもしれませんがサルナシという植物です。赤いつるとギザギザの葉が特徴的ですね。
場所は違うのですがついに花に遭遇しました。感動的です!
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花の雰囲気はこのような感じなのですが、キウイフルーツの花にそっくりですね!さすがは同じ仲間なだけあります。キウイフルーツとサルナシはともにマタタビ科に所属する仲間なのです。マタタビと言えば猫に大人気の香り成分を持ちますね。
5枚の花弁を持つのですが横に広く開くためまるで繋がっているかのような印象を受けます。

花に注目してみると黒い部分が多いです。先ほど伝えたようにサルナシは雄雌が別の花なのですが見たところ雄株のようです。よく見るとおしべしかないのが分かると思います。わかりやすいようアップで撮ってみました。
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あるのは花粉をつける黒い葯(やく)だけですね! サルナシは株によって雄だけ、雌だけ、両方あるものがあることが分かっています。このエリアはたくさんのサルナシがあるのできっと実がなることでしょう!
サルナシのみは小さくしたキウイフルーツそのままで、自然の物の中では甘酸っぱくおいしいと聞きます。その分野生動物のライバルも多いため熟したものを食べられる機会が少ない実でもあります。
この場所を覚えておいてぜひサルとの競争に勝利し、サルナシの実を味わってみたいですね。


あいかわ公園 山野草図鑑
山野草図鑑 その他色にヨツバムグラ、白色にスイカズラテイカカズラを追加しました。

あいかわ公園 ツツジの図鑑
ツツジ図鑑 赤色にベニクマノ、紫色に鈴の誉れを追加しました。

毛虫クイズ

毛虫やシャクトリムシなど様々な幼虫が出てきています。以前の記事でも紹介しましたが毛虫の多くには実は毒がありません。今日は毒のある毛虫クイズに挑戦してみましょう。皆様はどの毛虫に触りたいですか?(笑)
3択で行きましょう。
エントリーナンバー一番
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メタリックオレンジの色合いとグレーの色合いが目立つマイマイガです。成長途中はこのように派手な色合いをしていますが、最終的にはグレーの7cm程の幼虫になります。とても大きいので初めて見ると驚くでしょう。色々な葉を食べます。

エントリーナンバー二番
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光沢はないもののオレンジ色と水色でアピールしているオビカレハです。縦に入る線がいかにもカラーコーンのようで目立ちますね。オビカレハは大人になるとバラバラで行動しますが、小さい時は集団で行動します。桜の葉を食べます。

エントリーナンバー三番
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黒とグレーのシックな色合いに並ぶ赤い点が特徴的なヨツボシホソバです。あいかわ公園のブナ科の木に今年はたくさんいます。大人になると細長い白い体をしており、調べるときっと「あ~あの蛾か~」と思い浮かぶ蛾だと思います。

この中の内毒があるのは1種類なのですが皆様はどの2匹に触りたいですか?イメージで触ってみましょう。





実は毒があるのは



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ヨツボシホソバでした。意外に思えるかもしれませんが派手だったマイマイガとオビカレハには毒がありません。具体的にはマイマイガは卵からかえったばかりの時にだけ毒があります。それぞれドクガ科、カレハガ科と毒を持つものが多い種類なのですが見た目の通りではないということですね。その見た目から分かりやすい種類でもあります。

ヨツボシホソバには注意が必要です。色合いが樹皮に似ているため今の季節にうっかり触れてしまう可能性があります。

私のおすすめはマイマイガですね。
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顔の模様が映せていませんが、NHKのマスコットイモムシことニャッキ!のイモムシに非常に似ています(毛はないですが)色合いもそのままぬいぐるみにできそうな目立つ色合いですし手にのせてみるとやはりかわいいですよ。
体温が高いと露骨に手に乗ったりするのを嫌がったり、実はバック走行が出来たりもします。そんな実験を掌でやってみるのも今の季節ならではで面白いですね。

当然ながら毛虫に触れるのは種類を判断できる知識が必要となりますので自信のない方は避けておくのが無難です。
興味のある方はコロナウイルス収束後にぜひあいかわ公園のイベントで触れあいましょう。


あいかわ公園 山野草図鑑
山野草図鑑 白色の花にハコネウツギ、ガマズミを追加しました。
また、図鑑にコラム「葉の形」を追加しました。公園で見られる植物を題材に身近で見られる基本的な植物の葉の形を紹介しています。植物観察にお役立てください。

あいかわ公園 ツツジの図鑑
ツツジ図鑑にカルミアのサラ、レッド、キャンディを追加しました。

つる植物 その3

あいかわ公園に限りませんが危険な植物が身近に生えていたりします。今回のテーマは先日より続くつる植物の中でも危ない植物を紹介します。
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公園の薄暗い所に生えている3枚の葉をつけるつる植物を見かけたら要注意です。これはツタウルシという植物なのですが、野外で散策するときに最も注意しなければならない植物と言えるでしょう。(トゲなどの物理的な危険を除く)
写真のように大きく木に絡みついていれば発見することは簡単なのですが小さく足元に茂っていることも多々あります。
うっかり転んでこの葉の上に手をついてしまったりするとひどくかぶれてしまいますので注意が必要です。
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一枚の葉はこのような雰囲気です。つる植物は3枚の葉を持つものも多いので慣れないと見分けるのが難しいかもしれません。そんな時は葉の表面の質感に注目してみましょう。ツタウルシは写真のように革のような光沢のある質感を持っています。そして葉は曲線を描くように丸くなっていますね。葉の端を見てみるとギザギザはせずつるつるとしています。このポイントを覚えておくだけでも接触のリスクを避けれらますよ。


ウルシの仲間と言えば漆塗りで有名ですよね。売られている陶器には膜ができているため触れてもかぶれることはないのですが、出来立ての陶器でウルシ耐性が低い人はかぶれたりするようですね。いずれにしてもこれから虫の時期で木に触る機会が増えるため、事故には注意しましょう。

危険ではない植物ですが、ふれあい広場の奥ではサネカズラが見られます。
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ツタウルシに似ているように思われるかもしれませんね。確かに葉は光沢があり、縁もつるつるです。しかし葉の枚数が違います。サネカズラは3枚で1セットではなく1枚1枚つきます。冬にデラウェアを小さくしたような果実をつけるのですがとてもかわいいですよ。
ツタウルシやサネカズラは紅葉が美しい植物でもあります。特にツタウルシは黄色からオレンジの鮮やかな色合いなのでぜひ見てみて欲しいですね!

こうして多くのつる植物を見分けてみると意外と大きな違いがあることが分かってきますね。ぜひ植物ごとの違いをじっくり観察してみてください。


あいかわ公園 山野草図鑑
山野草図鑑 白色の花にハコネウツギ、ガマズミを追加しました。
また、図鑑にコラム「葉の形」を追加しました。公園で見られる植物を題材に身近で見られる基本的な植物の葉の形を紹介しています。植物観察にお役立てください。

あいかわ公園 ツツジの図鑑
ツツジ図鑑にカルミアのサラ、レッド、キャンディを追加しました。

ふれあい広場周辺のつる植物 その2

先日に続きつる性の植物を紹介していきます。
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非常に小さい見た目を鳥のスズメに例えたスズメノエンドウです。今の季節には可愛い豆ができていますね。スズメノエンドウの豆は小さな枝豆のような見た目をしています。スズメノエンドウが生えている場所には一回り大きいカラスノエンドウが生えていることも多いです。実際に公園では近くに生えていますよ。
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こちらがカラスノエンドウの豆です。まるでスナップエンドウのような見た目ですね!実際にこの豆は食べることができ、かき揚げなどで豆の風味を味わうことができるそうですよ。私は実はまだ試したことがありません。鞘をよく見るとしっかりと豆が入っているのが分かりますね。スズメ、カラスともに普段皆様が歩いているような場所にも生えているので探してみてくださいね。


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食べられるつながりで紹介したい種類がこのアケビです。葉が3枚ならミツバアケビで5枚ならアケビです。一般的に三つ葉の方がおいしいとされています。
先日のヤブガラシもそうなのですがつるの先の芽を採取して食べることができます。どちらも灰汁が強いので十分に灰汁を抜いてあげる必要はあります。
特にアケビの新芽は木の芽と呼ばれ、山形では珍味として食べられているようです。量を集めるのが大変なので私もまだ食べたことがありません。いずれ食べてみたいですね。


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どこでも見つかってしまうのがこのヘクソカズラです。つる性植物にはよくカズラという名前が付けられます。蔓のことをそのように呼ぶのです。
葉だけ並べられると同じように見えるかもしれません。しかしヘクソカズラは非常にわかりやすい特徴を持っています。ヒントは葉の付き方なのですが皆様はお判りでしょうか?

よく見ると葉が1つの場所から左右両方に出ていますね!このような付き方を対生(たいせい)といいましたね。以前の記事で紹介しました。
ヘクソカズラは対生のため分かりやすいのです。さらに言えば葉っぱに不快なにおいがあります。名前の由来のへそのゴマのようなにおいがここにあります。面白い植物なのでぜひ探してみてくださいね。

実際に見分けてみると違いが分かりやすいのがつる植物なのですが、危ない植物もあります。明日はそのあたりの植物を紹介していこうと思います。

あいかわ公園 山野草図鑑
山野草図鑑 白色の花にハコネウツギ、ガマズミを追加しました。
また、図鑑にコラム「葉の形」を追加しました。公園で見られる植物を題材に身近で見られる基本的な植物の葉の形を紹介しています。植物観察にお役立てください。

あいかわ公園 ツツジの図鑑
ツツジ図鑑にカルミアのサラ、レッド、キャンディを追加しました。

ふれあい広場周辺のつる植物 その1

キュウリやゴーヤなどをネットに絡ませて育てたことのある方はきっと多いことでしょう。ネットはなくとも他の植物に絡みついて他植物よりも上を目指し、日光を浴びるのがつる植物です。実は身の回りにも多くの種類があるのをご存じでしたか?
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道路沿いなどでも比較的見つけられるのがこのヤブガラシです。覆いつくして藪を枯らすほど勢いがあるのです。以外にも身近なブドウの仲間であることは知られていません。基本的に5枚の葉を持つのでつる性植物の中ではわかりやすい方だと思います。一応そっくりな植物はありますが、人工物の有るような所では(道路沿いなど)ヤブガラシです。 花が咲くのですが放っておくとスズメバチがかなりやってくるため庭に生えている方は今のうちに切っておくとスズメバチの来訪を抑えられるかもしれませんね。

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基本的につる植物はこのように先端が巻きひげ上になっており、ほかの物に絡みつけます。これで上を目指していくわけですね。


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このように鉾型に左右が飛び出ている葉を見つけたらコヒルガオである可能性が高いです。恐らく一度は育てたことがあるアサガオのお友達ですね。
実は身近な所にもたくさん生えている種類なんですよ。
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アサガオにそっくりの花をつけます。このお友達の花は漏斗型(ろうとがた)と呼ばれ、コーヒーフィルターのような形をしているのが特徴です。夕方になると折り畳み傘のようにくるくると巻いた形になるのも面白いですね。

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ヤブガラシと同じように絡みつきます。フェンスなどでよく見かける気がしますね。
明日はもう少しつる植物を見てみましょう。



あいかわ公園 山野草図鑑
山野草図鑑 白色の花にハコネウツギ、ガマズミを追加しました。
また、図鑑にコラム「葉の形」を追加しました。公園で見られる植物を題材に身近で見られる基本的な植物の葉の形を紹介しています。植物観察にお役立てください。

あいかわ公園 ツツジの図鑑
ツツジ図鑑にカルミアのサラ、レッド、キャンディを追加しました。

強力な香りを持つ植物

梅雨手前の季節あたりから誰もが知っている臭い花が咲き始めます。皆様もご存じドクダミです。
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ドクダミの花と言えば有名な話として皆様が花だと思っている場所が実は花ではないというものがありますよね。その通りで写真の白い部分は花ではありません。苞(ほう)と呼ばれる花を支える軸のようなもので葉が進化した器官です。写真中央で塔のようにそびえたつものが本当の花なのですがよく見ると花びらのようなものはありません。
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拡大してみました。塔の部分には明確な花びらがないことが分かると思います。以前の記事で紹介したヒトリシズカフタリシズカと同じくドクダミもまた雄しべを直接つけるタイプなのですね。

そんなドクダミの特徴と言えばやはり香りでしょうか?私はこの香りがとても苦手なのですがどうやら薬用として利用できるようです。学生時代にはドクダミジャムを作った仲間がいたりしましたがそれをヨーグルトにかけたりすることを考えると恐ろしいです。

嗅いだことのない方は葉をちぎってみましょう。写真のようにトランプのスペードのような葉形をしているため分かりやすいです。また、分からなくても匂いで分かります。
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あえて特徴をあげるなら葉の縁が赤く少し厚みがあり、葉の裏をひっくり返すと紫色をしている葉でしょうか?水がある程度ある場所ならどこにでも見られると思いますよ。
匂いは一言で表すならば刺激臭のする生ごみでしょうか。間近でにおいを嗅ぐとのけぞってしまうぐらいのパワーがあります。直接匂いを嗅がずに、仰いで嗅ぎましょう。中学生のアンモニア実験のような気分です。手にべったりと匂いが付くため気合を入れて挑戦しましょうね(笑)


あいかわ公園 山野草図鑑
山野草図鑑 白色にユズ ナツミカンを追加しました。