あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。ネタを見つけたら更新中。画像の無断転載は禁止です。

雪のあいかわ公園 南山

雪の日に少し違うハイキング


本日神奈川では雪予報が出ていました。山地よりのあいかわ公園では標高差によりはっきりとした雪のラインが現れます。
風の丘から高取山の方を見てみると山の上部分およそ500mラインを境目に雪が積もっている様子でした。
こんな日はスリップしない装備を身に着けてハイキングしてみるのも楽しいものです。
(私は慣れているので長靴で登りました)


登山口から入って早々麓からも見えたガスのエリアに入りました。車などで霧があると怖いものですが、しっかりした登山道で道迷いの心配がなければ中々にワクワクできるシチュエーションです。木の根が滑りやすいので状況に夢中になって滑らないように気を付けながら丁寧に進んでいくのがおすすめです。


今回の雪は降水が弱いので標高の影響をよく受けているようです。300m程度の付近から積もり始めている様子が見られました。
普段見ている景色が白くなっているだけで違う場所のように見えます。
植生が標高と共に変化していくように自然現象である雪もまた標高による気温の変化によって姿を変えます。
気温は100mで約0.6℃違うと言われますが、麓気温が1.6度程度の予報である今日の様な日はまさにその標高差を観察するチャンスなんです。


山中の雰囲気は雪山です。ガスにより周囲が見えないことで標高を感じられません。
南山は500mちょっとの低い山なので安心感が高いですが、より標高の高い場所ではかなり怖そうな雰囲気です。
特に山中など暗く、雪が積もると先行者の跡や簡単な道が消えてしまいます。そのため雪山に行くのはかなり覚悟がいるというのが個人的な視点です。
雪山の雰囲気を味わいたいという方には南山はぴったりです。


今回は木の幹や枝先に雪が積もっている程度で地面にはあまり積もっていませんでした。おおよそ3㎜程度でしょうか?
2月の頭の雪では同じ場所で6㎝程度積もっていたのでずいぶん違います。
雪が積もるとこうした人工的な階段は雪が斜めに積もってかなり滑りやすくなります。今回はかなり上りやすかったですね。


雪のピーク前に登り、鉄塔付近でこんな感じでした。地面にこそ雪が大してありませんが、見渡してみると枝ぶりなどは真っ白であり、雰囲気を味わうには最高の雪模様でしたね。

南山は普段宮ヶ瀬ダムや橋本方面に近いのでそこからの音がよく入ってきます。
雪の日は音もなく人気もない、ただただ雪が流れていく様を静かに観察することができ、とても落ち着きます。
ヘリや飛行機、鳥たちも囀っていないので静寂しています。


この日は人にも会いませんでした。雪が降った後は山に登りに来る人がいます。しかし雪が降っている最中となるとやはりなかなか大変なのかもしれませんね。南山には写真の鉄塔付近に東屋がありますので、吹雪いていなければ雪を避けながら持ち込んだ食事など楽しめます。

今年の機会は少ないかもしれませんが、雪の日ならではの楽しみが満喫できるので興味のある人にお勧めできます。
スリップにだけは十分注意しましょう。