あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。ネタを見つけたら更新中。画像の無断転載は禁止です。

あいかわ公園 最新紅葉情報

紅葉目当てなら今週中の訪問がおススメ


暖かい気候で今年はイマイチ進みの遅かった紅葉ですが、ここにきて一気に進んだように思います。
園内ではモミジ類を中心に良い頃合いのものも出現しています。今年のモミジ類は寒さが一気に入ったからかここ最近では一番の色づきを見せています。

噴水広場のオオモミジは今日あたりからベストな色合いです。黄色と赤、オレンジが入り混じり大変綺麗です。
オオモミジは園内では数少ないモミジで毎年綺麗な色を見せてくれるのですが、今年は特に淡いというか柔らかい色合いが目立ちます。

園内のイロハモミジは赤色のものばかりなのでこの色は目につきますね。紅葉全般は色を撮影したいならば朝一番を選び、肉眼で楽しみたいなら午後一番ぐらいも美しく見えます。

落ちたモミジもいいですね。紅葉狩りをするなら今週はいいと思います。

イロハモミジも赤色に色づき始めました。全てが色づいている訳ではありませんが、色を目的に来ても楽しめるくらいには赤色に変化しています。

公園のモミジにしてはここ数年で1番綺麗だと思います。こんなに赤く変化しているのは初めて見ました。今年は暑い気候から一気に気温が落ちたので、じわじわと色が変わるのではなく急激な変化をもたらしたのではないかと思います。

写真は彩度をいじっておらず、なるべく目に見えたままを写すように意識しています。

園内各所のモミジがこうした色合いに変化しています。さらに美しいモミジを見たいならば石小屋ダムの方に足を運びましょう。

撮影時刻の問題もあり、そのままの色合いを写すのが難しかったのですが、このエリアのモミジは絶対に見ていただきたいです。
あまりにも濃い赤色で、朝の光でないと美しく映せないくらい濃い色をしています。

ダム周りは谷になっており水辺です。そのため平地よりもさらに気温が低いためこうした鮮やかな色合いになりやすいのだと思います。
色の変化の違いを環境条件から探ってみるというのも紅葉の楽しみ方の1つですね。

肉眼では曇りの条件も色濃く見えるので楽しいですね。週末にかけては晴れならば晴れの顔を、曇りなら曇りの顔を楽しめるのでいい時期です。
紅葉はあっという間に変化してしまうので、僅かな木々の色合いを楽しんでください。

自然情報 11/15更新

最新自然情報の紹介

今週に入り気温が一気に下がりましたね。それに合わせて自然も姿を変えています。あいかわ公園の自然情報の紹介です。

バードウォッチングが楽しくなってくる時期ですね。ダムの天端にてトンビが飛んでいました。
ダム天端はバードウォッチング的にはとてもおすすめのスポットです。ハヤブサやミサゴといった人気の猛禽が飛んでいる可能性もありますので、興味のある方にとてもおすすめです。

先日の暖かい気候によってツツジの一部が咲いていました。狂い咲と呼ばれる現象ですね。
寒さが入った後に暖かさが来たため、春の訪れと勘違いしたのでしょうか? 
春のツツジを秋に見れるチャンスです。咲いているものは一部に限りますが、見たい方は早めにどうぞ。

常緑だけが咲いているものかと思いきや落葉性のヨドガワツツジも花をつけていました。これには驚きですね。

スズメバチはラストシーズンですね。もう探して出会える時期ではないです。夏にはうっとおしいと感じてしまう彼らもこの時期に出会うと長生きしたものだと思ってしまいます。
次世代の女王は越冬まで活動しているので、もしかしたら大型に出会えるチャンスもあるかもしれませんね。

ヤマノイモが色づいていました。特徴的な細長い葉と運が良ければまだムカゴがついています。いわゆる自然薯なわけですが、木の葉の大きさではどれくらいの地下茎なのでしょうかね。イモ類ということでイノシシなどの食料になっているかもしれません。
落ちたむかごも消えているので、冬を迎える前の食料として誰かの役に立っているようです。

ソヨゴの実です。冬らしい緑と赤色で、これからの季節にぴったりではないでしょうか?♂♀の株が別であるため、この時期は果実の有無で見分けやすいですね。

モミジ以外の紅葉はおおよそ終わりを迎えています。しかし歩いていれば様々な木々の色づきを観察することができます。
イチョウやモミジはまだ時間がかかりそうなので、色づき次第報告していきます。

あいかわ公園の自然情報 11/8

最新自然情報


カラスウリが実を付けていましたこの時期には赤い実に変化しているものが多いのですが、これはまだまだ緑色ですね。
ウリの仲間なので見た目はスイカなどにそっくりです。生の実には有毒成分が含まれており、そのまま食べることはできません。赤い実は食べられていることがありますが、まずいらしく食べかけの場合がほとんどですね。

季節的にも昆虫はカメムシばかりです。ツヤアオカメムシは緑色の艶がある美しいカメムシで、食草にスギやヒノキを利用しています。
それゆえ発生数の多いカメムシです。公園内ではすでに越冬準備をしているのか、隠れられそうな場所に複数匹潜んでいます。写真のものは死んでいました。


道端に生える美味しそうな植物、ヨウシュヤマゴボウです。茎までワイン色で紅葉のように美しいですね。
こちらはぶどう状の実を付けることから誤食事故がある植物です。
見た目が良いからと言って口にしてはいけませんよ。一方でシカやカメムシは気にせずに食べているようです。何の差なんでしょうか。



死後にボーベリア菌にやられたコクワガタがいました。この菌は生きている昆虫に寄生し、高い所で死なせた後に自身の胞子を散布するという中々に怖い菌類なのですが、死後の昆虫にも寄生するのでしょうかね。
それとも木の根元にいたので菌を散布した後に落ちてきたのでしょうか?虫の身になってみると生きたまま蝕まれるというのは恐ろしいですね。


ヤマノイモのむかごです。
自然界では貴重な栄養となりそうなものですが、食べられている場面には出くわしていません。
ヤマノイモは紅葉も美しい植物なので黄色い細長いつるを探してみてください。イモ堀をするときはこの時期に黄色い葉を目印に辺りをつけて掘るんですよね。大変らしいですが楽しそうです。

今週末には寒さが戻り秋の終わりらしい空気が再び楽しめると思います。紅葉もモミジはまだですがぼちぼち始まっていますので、お散歩も楽しめると思いますよ。

園内の自然情報11/4日

あいかわ公園の今の旬は?

3連休はぽかぽか日和で過ごしやすそうです。園内では紅葉を始め暖かい気候もあってか昆虫類もよく見られます。

トチノキの黄葉が始まりましたね。あいかわ公園のものは実は付けませんが、その大きな特有の葉は観察できます。
手のひらを広げたような形をしていますがこの一枚一枚が非常に大きく、大人の顔よりも立派です。
見ごろには少し早いのですが、ふれあい広場の観察しやすい場所にあるので注目してみてください。


エノキも色づいてきましたね。紅葉し始めの時期には特に太陽光に当たることで色が変わる様子を観察することができます。
メカニズムはややこしいので省きますが、1つの樹木の中でグラデーションが見られるというのは面白いものです。
日当たりが重要だという点を覚えておくだけで、紅葉観察が楽しくなりますよ。


噴水広場周りの雰囲気を紹介します。今年はケヤキの色づきがいまいちですね。隣の黄色いヒトツバタゴはあっという間に変色して落葉してしまいます。
観察できるのはわずかな期間だけなので、この3連休がベストでしょう。


肉眼でベストなタイミングのケヤキの紅葉です。茶色い葉が多く、鮮やかなオレンジ色にはなっていません。太陽光に透かせばまあまあ綺麗ではあります。


ハナミズキやナンキンハゼは見ごろを迎えていますね。写真は12時ごろですが、午前中のハナミズキはとても綺麗です。
この植物はかなり長い間紅葉が楽しめるのでいいですね。モミジがあまり多くない時期にいい赤色を見せてくれる植物には助かりますね。


パークセンターではカツラの葉のにおいをかぐことができます。カツラには糖分が含まれていて綿あめ屋のようなお腹がすくにおいを楽しむことができます。カツラの葉の香りが乾燥条件下でどれくらい持つのか試験的に置いています。いい香りですよ。


続いて目にする昆虫たちです。圧倒的に多いのはカメムシの仲間ですね。中でもクサギカメムシの数がすごいです。
カメムシ類は秋によく目にする虫ですが、今年は気持ち多い気がしますね。よく見るとかわいいので、つぶらな瞳とかに注目してみてください。


チャバネアオカメムシもよく張り付いています。果実食のカメムシなのでミカンなどについていることが多いのですが、数が多いのかこうした人工物上にいることも多いです。


クヌギやコナラからは最後の樹液が流れており、そこにヨツボシケシキスイらしき虫が来ていました。夏はとっくに終わってしまいましたが、その名残を感じさせる3連休の気候です。スズメバチなどもまだ来ていましたよ。

少し暑い気もしますが朝や午後の遅くは運動もしやすいいい時期です。あいかわ公園へ自然観察に来てみてはいかがでしょうか?

あいかわ公園の紅葉情報10.29日版

園内の色づき具合を紹介

夜の気温も下がり始め木々の変化も良い頃合いです。園内の紅葉状況が気になる方も多いのではないでしょうか?

歩きやすい道沿いで目にする紅葉情報の紹介です。

まだ季節的にも派手な色合いになっている木々は少ないですが、所々で微妙な色合いの変化が起こっており全体的にはグラデーションを見れます。
その中でもふれあい広場のサトウカエデが早くも濃い色合いで目立っています。

サトウカエデはその樹液がメープルシロップの原料になることで有名ですが、他にもカナダ国旗に使われていたり身近に思えるモミジです。

在来種ではありませんがその見事な紅葉から毎年色づきを楽しみにしている植物です。
いくつか写真で雰囲気をお伝えします。



落ちたばかりの葉もとても美しいですね。葉の付いていた位置により太陽光の当たり具合が違うので、葉の色合いにも個性が見られます。

園内にはこの1本しかないので、葉をちぎったりしないようにしましょう。

南駐車場のアキニレもグラデーションが楽しい時期となりました。

車で来園された方が真っ先に目にする紅葉です。本数が多いので同じアキニレでも紅葉の程度に差があり、見ていて面白いです。

目先に垂れ下がっている葉を見るだけでもそれぞれの葉の色づきが異なっていることに気が付けます。

紅葉全般は柔らかい日差しの時が最も美しく見えるため、せっかく訪れるなら晴れた日の午前中早い時間がおすすめです。

見ごろのピークはカツラでしょうね。

噴水広場上のカツラは見事な黄葉です。地面からは特有の綿菓子屋台のようなにおいが楽しめます。

この土日はまだ葉がついていますが、来週には落ちてしまっているかもしれません。
その他撮影した写真の紹介です。


あいかわ公園の紅葉にはまだちょっと早いですが、様々なところで色の変わり具合を楽しめます。昼間は動きやすい運動に適したいい時期ですね。

秋の蝶を観察してみよう。アサギマダラなどのタテハチョウの観察。

秋のあいかわ公園でチョウの観察

秋となると昆虫たちも終わりだと思っている方は多いです。しかし探し方をしっかり押さえておけばまだまだ昆虫たちに出会うことは可能です。

石小屋ダム方面で昆虫探し


紅葉にはまだまだ早いですが、それだけまだ暖かいということ。紅葉にはまだまだ早いような雰囲気ですね。

そのまま石小屋ダムの方に進んでみましょう。

センダングサの仲間は背丈がおおよそ1m近くになる黄色の小粒の花です。

非常に虫に好かれる花で、日差しのある暖かい日にはよく訪花性の昆虫が飛んでいます。

どんな蝶がやってくるのか見てみましょう。

ヤマトシジミはとてもよく来ています。晩秋まで見られる普通種の蝶ですが、食草のカタバミよりもセンダングサの方が好きなようです。

白いシジミチョウを見かけたらほとんどの場合ヤマトシジミです。

この公園にはツバメシジミやルリシジミなどの似た蝶もいます。ツバメシジミは来そうですが、見かけるのはヤマトばかりですね。

秋のシジミチョウの代表格、ウラナミシジミが来ていました。

関東では秋ごろから見かけるチョウです。模様がとても美しく、止まっていれば一目でわかります。ヤマトよりも1周り大きく、飛翔速度も速いので、慣れてくると飛んでいても分かりますね。

ヒメアカタテハも秋の代表的な蝶ですね。
この蝶はヨモギなどを食草としており、幅広い草地で目にすることが可能です。成虫越冬する性質もあり、これからの時期もまだまだ見ることは可能ですが、美しい色合いを見るには今の時期がおすすめです。

蝶の仲間はどんどんボロボロになってしまいますからね。

ふらりとアサギマダラが通っていきました。関東の北側の方面で過ごした個体でしょうか?

アサギマダラは個体によっては1000㎞以上の旅をする蝶です。旅へ向かう前の準備としてあいかわ公園を訪れ、栄養補給をしていたのかもしれませんね。

本来は在来のフジバカマなどで目にすることが多いですが、蜜源としてこうした外来種も使っているのですね。

チャバネセセリはそろそろおしまいです。

見かける個体はどれも歴戦の個体ばかり。吸蜜植物の少なくなるこの時期に一生懸命蜜を吸っていました。

今日紹介した蝶たちの中では一番飛ぶ速度が速いですね。虫に慣れていない方は目で追えないと思います。

複眼が大きくてかわいい蝶なので、見られるうちに見ておくのがおすすめです。

10月中旬のあいかわ公園 紅葉が細々とはじまっています。

秋も深まり始める10月中旬

寒暖差も大きくなりあいかわ公園の自然の状況も変わってきています。

モミジほどの鮮やかさではありませんが、園内の木々が色づいてきています。
午前早くや午後遅めの日が傾いている時間では、普段よりも美しい発色が楽しめます。写真はヤマボウシだったと思います。

部分的に紅葉が始まっている植物は多いので、まだ地味ではありますが今週末位から色合いを楽しむことはできそうです。

ヒトツバタゴの色合いが変わってきました。黄葉とともにあっという間に散ってしまう植物です。

変化したときはとてもきれいなのですが、黄色になるとともに散ってしまいます。見られた方はラッキーです。

ドウダンツツジはまだまだですね。やや赤みが出てきたぐらいです。


カメムシの仲間の時期になってきました。園内各所でいろいろなカメムシを発見することができています。

ハート模様がかわいいエサキモンキツノカメムシは臭いカメムシの仲間の中では可愛げがある方でしょうか。

成虫越冬で落ち葉の下などで冬を越します。これからの時期も探し方次第ではまだまだ出会える虫です。カメムシの仲間を探すマニアの方がいるかは不明ですけども。

中津川沿いや園内の沢にて発生していると思われるヒゲナガカワトビケラも最後の発生時期でしょうか。

5月頃から何度か発生ピークがあるようで、ここ数か月の間で何度か見かけています。走光性を持ち、外灯周辺に止まっていますね。

止まっているときは大人しいのに、ひとたび触れれば大暴れするちょっとびっくりな虫です。



石小屋ダム方面では変わらず訪花性昆虫たちのパーティが開催中です。お花に夢中な蝶たちを間近で観察する絶好の機会です。
黄色いセンダングサを探してみましょう