カミキリムシ探しはいかが?
この時期の白いお花は様々な虫たちが集まるホットスポットです。中でもカミキリムシの仲間を目当てに行う花掬いでは、思わぬ虫に遭遇することもできるため、非常にワクワクします。
花掬いではハナムグリの仲間が多いのですが、タマムシの仲間やテントウムシなど甲虫類もよく入ります。あいかわ公園で注目なのは
青く細長い体が特徴的なフタコブルリハナカミキリでしょう。
カミキリ好きの方にはこのカミキリの個体変異が好きな方も多いはずです。
拡大してみると何とも言えぬ美しさがありますね!
このカミキリは名前にコブがついています。生き物の名前にはその特徴的な部分が盛り込まれている場合が少なくありません。
このフタコブルリハナカミキリはどこが飛び出ているのでしょうか?探してみてください!
この辺なのですが分かりますか?
青い体の先(人間で言う首の所)が出っ張っていて二つのコブのように出ているのです。ここからフタコブと言う名前が付けられています。
このカミキリですが、丹沢エリアのものは黒かったり足の色が違ったりして個体変異がとても面白いのです。
カミキリにはお花を食べるものがいます。
その仲間たちにはハナカミキリと付くものが多いです。
二つのコブを持つ瑠璃色のハナカミキリと言うわけですね。
このフタコブルリハナカミキリはあまり馴染みのない種類だと思います。
平地では少ないのか、それとも5月頃のヤマボウシなどに注目してこなかったのか、いずれにしても個体数はそんなに多くありません。
食草はミズキ科の植物で、これは身近な樹木です。
ミズキ科はキアシドクガによる食害を受けたり花が特徴的だったりと見つけるのは容易なはずなんですが、なかなか見つからないのは不思議です。
(その辺に生えている普通の植物です)
せっかくですからもう少しフタコブルリハナカミキリを探してみることにしましょう!
フタコブルリハナカミキリと...?
たくさん咲いている白い花の中に綺麗な青い姿を発見しました。
探してみるとそこそこ見つかる気がします。食事に夢中なようですね。姿を見るために落としてみましょう。
葉っぱに止まっていても青と緑を混ぜたような色が目立ちますね~!
とここで実は紹介している虫が変わっていたことに気が付きましたか?
フタコブルリハナカミキリ(左)と言う虫はアオジョウカイ(右)と言う昆虫の姿をまねているとされています。
彼らが持つ擬態のテクニックを体験してもらいました。
野外では圧倒的にアオジョウカイの割合が高く、花掬いにおいてはまた君かと思わされる筆頭格ですね。フタコブの産卵樹木であるミズキ科で待ち伏せすると間違える可能性は減ります。
一応ポイントとしては
アオジョウカイは胸の部分(頭とお腹の間)にコブがないんです。上の2枚の写真の胸の部分を比べてみると分かりやすいですね。些細な違いですが、見事な擬態です。あとはカミキリらしい長い触覚も見分けるポイントです。
園内ではヤマボウシやクリの花などまさに今咲いているお花で見つかることがあります。フタコブ以外にもたくさんの虫が目につく最高のタイミングなので、花をがさがさしてみてはいかがでしょうか。