違う種類の鳥たちが一緒に群れをつくる混群
園内で最もよく耳に入る鳥の声は恐らく数種類の鳥の群れの声になります。
不思議なことに種類も違う鳥たちが群れを作り、賑やかにチュチュピチュチュピ、ツピーツピーと楽しそうに移動しているのです。
特に黒いネクタイをかけた模様が可愛らしいシジュウカラの大きな声が目立ちます。
ツツピツツピ、ツピーツピー↑と良いテンポで鳴き、ジュージュージュー↓と言うヘタなハーモニカのような音も可愛いです。
この声に耳を傾けているとおおよそ5種類ほどの鳥の鳴き声が混ざっていることに気が付けるはずです。
何気ない鳥たちの集団に目を向けてみましょう。
混群の中にいる鳥たち
シジュウカラのツツピとジュー!に耳を傾けると、同じ声なのに声がやや高いものが聞こえるはずです。
シジュウカラと同じくカラの名前を持つヤマガラの声です。
ヤマガラはツツピよりもジュー↑ジュー↑の声が目立つ鳥で、警戒心が薄く人がいても近くに降り立つことが多いです。
混群の中では一番目立つ声をしていますね。色合いも派手なので鳥探し初心者の方でも目につきやすいはずです。
一番控えめなのはチッ、チチッと歯切れのよい鳴き声を出すエナガでしょう。
一見するとシジュウカラに似ていますが、長い尾を見てあげると一発で分かるはずです。
多くの場合混群の中で最も数が多いのはエナガです。体が非常に小さいのであまりいるようには見えませんけどね。
この3種は樹木の種や冬芽などをせっせと食べています。群れでいることで目が多くなり、猛禽類などの天敵に襲われにくくしているのではないかと私は考えています。違う種類の鳥が混ざっているなんて面白いですよね。
残り2種類の中にはギィー↑という独特な声を出すものもいます。
小型のキツツキ、コゲラがその声の正体ですね。
ギィ↑の声、もしくはコンコンコンと言う木を叩く音で簡単に見つけられます。
キツツキは一見すると↑3種と食物が合わないように思えるかもしれませんが、実は木の表面にいる虫なども食べており、食べ物は共通です。
木の中の虫が独占できることを考えると、群れの中にいつつ安全に自分だけが食べられる獲物を狙えるという一番おいしいポジションかもしれません。
最後はメジロです。キョ。キョッ↑ キョキョキョキョ↑というこれまた分かりやすい鳴き声をしています。
樹液や花の蜜を好むため混じっていないことも多いですが、ツバキやカラスザンショウなど共通の好きなものが近くにある群れの場合混じっていることがあります。
擬音ゆえ実際の鳴き声は想像しにくいかもしれませんが、上記の声を見つけると4~5種類がまとめて見つかることはかなり多いです。
小さい鳥を見かけたら何種類混ざっているか、目と耳を使って確かめてみましょう! 今回の擬音がはたしてあっているかどうか、確かめてみてくださいね。
園内で見られる鳥などはこちら
あいかわ公園 鳥図鑑
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