春の陽気から小さな虫たちが飛んでいることを見かけることも増えてきました。自然好きの皆さんにぜひじっくりと観察して欲しい場所をご紹介します。ここではなんと、虫たちの食べる食べられるの関係を身近に体験することができるのです。
あいかわ公園のパークセンター前にはただいまミツマタが咲いています。ここが観察のポイントです。遠目に見るのではなくじっくり間近で見てみましょう。
するとそこには...?
写真中央に虫が映っているのが分かるでしょうか?恐らくアブラムシの仲間だと思いますがこのようにミツマタにたくさんの小さな虫たちが集まってきています。そんなアブラムシやハエには楽園のように思える場所に潜むのは?
楽園に訪れたハエやアブラムシたちを狙うハンターたちが息をひそめているのです! このような小型のクモたちは恐らく餌となる虫がやってくるのを知っているのだと思います。腕を広げ、いまかいまかとご飯にありつけるときを待っているのです。
皆様が外食や公園で楽しみにしていたご飯を食べて夢中になっているときに突然背後から自分が食べられてしまうような感覚でしょうか。想像するだけで恐ろしいですね。
まさに天国から地獄です。ミツマタをよく見るとこのようにご飯を食べに来たつもりが自分がご飯になってしまっている虫をたくさん見かけます。自然の厳しさを感じるとともに人間に天敵がいなくてよかったと安心してしまいます。
こちらはご飯探し中のクモです。
人間がミツマタでこの関係を観察しているときの力関係はアブラムシやハエ<クモ<人間 のようになります。クモはハエを必死に追い回しますがより強い捕食者(力がつよい)である人間を前にすれば簡単に逃げ出します。このような力関係もぜひ観察してみてください。
下に紙を敷いてミツマタを叩いてみると、今の季節ならハエもクモも一網打尽で確保できますのでそのようにして遊んでみるのも楽しいと思いますよ。
土日に行われる自然観察ガイドでも取り入れていこうと思っています。興味のある方はぜひ参加してみてください。