花を観察していると突如としてブーンという羽音が聞こえてくる季節になりました。この時期に見かける素早い黄色い虫がビロードツリアブです。
反応が素早く写真を撮ることが難しい種なのですが、残念ながらパークセンターで死んでしまっていた個体でゆっくりみてみましょう。
生きているときは羽が見えない位の速度で動きます。なのでブーンという音が結構大きく聞こえます。ビロードツリアブの質感はぬいぐるみのようにふさふさで、まるでマスコットのようです。
最大の特徴は口にあります。
よく見てみましょう。
口が細長くのびているのが分かると思います。一体この口には何のメリットがあるのでしょうか?こんな細長い口じゃないと味わえない花があるのでしょうか?
ここで過去の記事に出てきた春の花を振り返ってみましょう。
この辺りの花が分かりやすいでしょうか。
左からジロボウエンゴサク、ムラサキケマン、ヒメスミレでしたね。
花が細長くなっているため、普通の昆虫では花の奥にある蜜を吸うことができませんがこのビロードツリアブは細長い口を持つので蜜を味わうことができるのです。今の季節にはムラサキケマンの花の辺りやタチツボスミレの群生しているあたりでたくさん見られます。
探すのであれば冒険の森入口の斜面や風の子橋周辺の落ち葉を捨てる辺りのタチツボスミレに群がっていることが多いです。
虫も徐々に出てきているあいかわ公園を散策してみてはいかがでしょうか?