園内が一気に花たちで賑やかになり、見て周り切れないほど色々な花たちが咲いています。
花はまとまって咲くというよりもまばらに見られるくらいのものが多いのですが、冒険の森の入口や園路の端などではとあるスミレたちがパーティを開催していました。
去年もこの場所は賑わっていたのですが、今年もまたヒメスミレがパーティを開催していました。会場で席についているかのように皆同じ向きを向いていますね。これは太陽の向きが関係しています。花や葉などは太陽の光がある方向に伸びていくという性質があるので、スミレの仲間は一方向に咲いている光景をよく目にしますね。
こちらはヒメスミレと言う種類なのですが、スミレの中でも最小のスミレです。花は1cm程しかないんですよ。
ヒメスミレは横から見ても分かりやすいです。花が濃い紫色をしているのに対し、スミレのお尻の部分(距(きょ))は白に近い色をしているのです。
似たものばかりのスミレの仲間の中でもその大きさと色合いから見分けやすいですね。
スミレの仲間の中には花弁に毛を持つ者もいます。これも種類を見分ける際に役に立つポイントなのです。
時計の針が9時と3時の位置の花びらの付け根を見てみると、真っ白な毛が生えていますね。
冒険の森ではタチツボスミレが同じくパーティを開いていました。
これまたみんな同じ方向を見ていますね。映画館で座っている人達を遠目から見ているような光景です。
スミレの仲間はその場で弾ける種を持つので、こうしてまとまって生えることも多いんです。1つの種が周囲に散らばり、翌年にはいくつかの花に増え、それがまた種になると次の年にはさらに多くの種が周囲に撒かれていくわけですね。
ヒメスミレと比べるとより大型のタチツボスミレは、花の形も少し違うことが分かりますね。ヒメスミレはより斜めに咲き、タチツボスミレは縦に大きく咲くようなイメージですね。
楽しそうなスミレたちのパーティに混ざれて、とても春を感じる時間を過ごせましたよ。