あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。ネタを見つけたら更新中。画像の無断転載は禁止です。

イネ科はそっくりさんが多い?

石小屋ダムの方面を歩いていると弾けた花火のような雰囲気の植物に遭遇しました。
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キク科とイネ科の植物の見分けは難しく、これらの見分けに挑戦してみるとどれも似たような姿をしていることが分かると思います。この種類はカヤツリグサ科と呼ばれるイネの仲間で、少し湿った場所などでよく見られる仲間です。
イネ科の中では見分けるのはまだ優しい方だと思うのですが(スゲの仲間などはどれも同じに見える)なかなかに面白い形をしていますね。
恐らく普通のカヤツリグサだと思います。蚊帳と言えば今では馴染みがないですが、昔は蚊よけに使われていましたね。茎を綺麗に割くことで宙ぶらりんになったような四角形の姿にできるため、この姿を蚊帳に見立てたようですよ。
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イネ科を見分けるのが大変なポイントとしては、やはりこの姿が似ているところがあげられるでしょう。イネの仲間は頴花(えいか)と呼ばれる独特な花を持ちます。お米を想像して欲しいのですがお米は1つのイネからもたくさんできますよね。つまりそれだけたくさんのお花があり、その形が似ているのです。
写真の部分を細かくよくみてみると、集合体の中に細かい線のようなものが走っているのが分かるかと思います。さらに見てみると1つ1つが細かくブロック状になっていますね。この部分にそれぞれ雄しべめしべが入っています。
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どうでしょうか? 説明のみだと少し難しいかもしれませんね。とげとげしたものがそれぞれお花です。小さなお花が集合して1つの花になっています。国語の教科書のスイミーのような感じですかね。
一番手っ取り早いのは身近なイネの仲間を取って、この写真の部分を全部バラバラにしてみることです。そうすると綺麗にはめ込まれたイネ科の花の間から雄しべたちが顔をのぞかせる様を見ることができると思います。
夏のこれからの季節には多くのイネ科植物が花をつけます。いくつか種類をまとめて記事にしようと思いますので興味のある方はお楽しみに!