あいかわ公園自然観察ガイド

嫌われがちな毛虫から大人気のクワガタたち、更には季節の植物まで。たくさんのあいかわ公園の自然を紹介していきます。隔日朝8時に更新中

とげとげの種が目立つ植物イノコズチ 日陰でも日向でも見られます。

秋は初夏に咲いた花が実をつけたり、これから冬に向けて花を咲かせたりと植物達としてはめまぐるしく変化していく時期です。

その中でもあいかわ公園では花の後に変形する植物をまさに今見ることができます。

変形と言えばロボット物のアニメなどで子供たちが胸を躍らせるシーンなわけですが果たして今回の植物はどのように変形するのでしょうか?
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こちらが本日の主役イノコズチです。ヒナタイノコズチとヒカゲイノコズチがいますが微々たる差なのでイノコズチとくくってしまいます。
イノコズチはヒユ科という馴染みのない植物の仲間なのですが野菜でおなじみのほうれん草の仲間です。

そのようにとらえてみると葉の雰囲気がほうれん草っぽい気がしませんか?

写真のイノコズチは恐らく花が終わった後だと思われます。辺り一帯では変形が始まっている場所も見られたからです。このイノコズチは花の受粉が終わった後にその形を変えるのです。
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ただいま変形途中の花も見つけました。花を終えて閉じた部分が真横を向くのではなく少しずつ下に角度を変えていくのです。

おおよそ90度ほども角度を変えるわけですからとても不思議ですよね。一枚目と比べると下からどんどん変形していっているようです。

ちなみに各花の後についている細長い針状の物体は付属体というもので、ここにも注目してあげるとこの仲間を見分けやすくなりますよ。
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完全に変形し終えた実がこちら。雰囲気は最初の物と全く別の物になりましたね。

ピシっと張り付いて茎の一部として同化しているようにすら見えます。そして気づいたでしょうか? 先ほど伝えていた付属体が必ず外側を向いているという彼らの戦略に。
植物の中には動物の毛、肌などに張り付いて種を飛ばすものがいます。彼らは変形することで針状の付属体を外に向け、種を他の生き物にくっつける準備をしていたわけですね。そう考えるとこの1手間にもとても大切な意味があるのだと思い知らされます。

このように目に見える自然の変化と言うのには大抵何かしらの意味があります。普段街中を歩きながら不思議に思ったことは、恐らくなにかしらの生き物たちの知恵の結果なのでぜひたくさんの不思議を探してみてください。