暑い暑い夏の時期は既に過ぎ去ったとはいえ、時折当たる秋の強い日差しに触れるとあの暑い夏がよみがえることもあるかと思います。短いとはいえ暑い夏でしたね。実はそんな暑い時期に活動をやめて秋口から再び動き始める蝶の仲間がいます。タテハチョウの仲間に見られやすい行動なのですが、夏眠(かみん)を行うのです。冬場に活動を止める冬眠はとても有名ですよね。
今回見られたのは赤い色がとても綺麗なタテハチョウ、アカタテハです!
毎度ながら蝶の写真は私のようなコンパクトデジタルカメラ持ちの人間には難しいです。遠い距離からの撮影ができないためどうしても網の中や手で掴んでの撮影になってしまい、彼らが持つ本来の生き生きとした姿を映せないのです。
アカタテハは写真のように赤が目立つものの黒や白と言ったモザイク色も目立ちます。小柄で移動も早く、翅を元気に動きまわすため捕まえてしまうのが一番わかりやすいですね。写真の翅の裏側からでは特定しにくいかもしれません。ここは表側を見てみましょう。実は似た種類がいるのです。
アカタテハとヒメアカタテハは名前こそ似ていますが、翅の表側を見れば全然違います。目立つ翅先に目が行きがちですが、見るべきポイントは中央部のグレーのような色の場所です。アカタテハであればこの中央部分が大きく◇の形になっています。写真は翅を広げ切っていないので◇が出ていませんが、グレーは分かりますね。とても綺麗な模様です。目立つところは目立たせて、それ以外は控えめなんですね。
タテハチョウの仲間は手を出してみると分かりますがどれも似ています。特に~ヒョウモンと付く仲間はどれも姿かたちが似ており、些細なポイントで見極めなければならないので私のような細かい所の違いを知るのが好きな人間には最高な蝶なのですが、~タテハの仲間は違いがまだ分かりやすいので今の季節に虫取りをされるのであれば狙ってみるのをお勧めします。
10月はタテハチョウの時期
表側に特徴が多い種類が多いですが、裏側にも違いが結構あります。左のアカタテハと右のルリタテハでは全然違いますね。止まっているときに枯葉のように見えるものが多いのもタテハの仲間には多いですね。冒頭で述べた夏眠(かみん)を行って暑い季節にはお休みしているので、秋口位から再び見られるようになるのです。タテハの仲間を探すなら今がチャンスですよ!