山の中で足元に目を向けると色々なものが目に入ります。
特に季節の物に出会えると嬉しいですね。今回は冬にちなんだ名前を持つ植物からの紹介です。
湿り気のある環境を好むフユイチゴと言う植物の葉です。
山の中ではぽつりぽつりと見かけることがあったので、見ること自体は難しくありません。しかし、単独で見つかる個体はあまり実をつけていない印象がありました。
このルートではなんと8m×8m程のエリアにフユイチゴがまとまって生えていたのです。すごい群落でした。バラ科なのでトゲに気をつけながら根元を見ていきます。
そしてこれがフユイチゴの実です。写真で見ても伝わるかと思いますが、見るからにおいしそうな見た目をしていますね。
キイチゴ類を食べたことのない方も多いかと思います。市販のイチゴとは異なり、果汁を含んだ水風船が集まって1つの実を成していると思ってください。
種はイチゴと同じですが、かなりしっかりしています。日当たりなどの条件によってとても美味しいものから口に入れて後悔するものまでさまざまな味わいがあります(笑)
せっかくですからここは1つ味わってみるとしましょう。ちなみにフユイチゴは初めて食べます。緊張しますね。
日当たりの悪い場所を好むフユイチゴなので期待していなかったのですが、柔らかくありながらも実はしっかりとしています。
噛むと他のキイチゴ類と同じように弾けました。そして想像よりも大分甘い味と少しの酸味がします。これはジャムやシロップに向くというのも納得ですね。あとに残る種のプチプチ感もいいですが、ここはクサイチゴのような青臭さが少しあります。実だけ食べるのがいいでしょう。
花の後はこのように熟していくようです。ニンニクのような姿から少しずつ開いていくのでしょうか。ついている株と付いてない株の差が激しいと感じましたね。
思わぬ甘味が採れたところで再び登っていきます。