湿り気を好むものが多いシダ植物達と言えばやはり圧倒的に大きな葉を持つカッコよさがありますよね。
大型のシダに囲まれていると恐竜時代に迷い込んだかのような雰囲気を味わえてしまいます。
しかし、シダ植物の全てがこんなに大きなサイズを持っているわけではありません。中にはちっちゃい者たちもいるのです。それが今回紹介するハコネシダと言うシダです。
丸みのあるとてもかわいらしい葉が、何度も連なってくっついていますね。
一枚目のシダたちと比べると全く雰囲気が異なるのが分かるかと思います。
彼らは岩に張り付くという特性があるので、適度に水の滴るような環境で見られます。園内でもコンクリート斜面の日陰に張り付いています。
この小さく丸っこい姿から観賞用としても使える植物で、先日紹介した苔たちと一緒に、緑を楽しむテラリウムと言うジャンルで使われることがあります。
シダも苔も同じような湿った環境を好むため、相性がいいんですね。この写真でもよく見ると苔が生えていることが分かります。
ハコネシダには似た仲間がいるのですが、木の葉の広がり方が重要な見分けポイントになります。拳のような姿をしたハコネシダと、じゃんけんのパーのような姿をしたホウライシダがいます。
どちらも同じ仲間なのでとても似ています。その上馴染みのないシダ植物となるとその種類の違いはさらに分かりにくくなりますね。
苔を探し始めると地面に接近しなければならなくなるので、普段は見ていないようなものが目に入るようになります。そのようにして普段は見ていない世界を覗いてみると、私と同じように苔たちの世界の魅力に引き込まれてしまうかもしれませんね。