一気に暖かくなったからか、園内の地面の上にはぽつぽつと花が咲き始めたようです。
春の定番の花たちではあるものの、やはり今年一番最初に見たというものにはとても価値があるように思います。
春の定番中の定番と言えば個人的にはハコベの仲間たちですね。
この仲間は春の七草でも有名ですね。故にネタも定番化してしまうのですが、この仲間は5枚の花弁を持ちます。写真で見ると10枚あるように見えるのですが、よく見ると切れ込みは根元で止まっており、一枚の花弁が深く切れ込むという形であることが分かります。ナデシコ科の一部に見られる特徴なので花に興味のある方は見てみてください。
七草とはいえ食べてもいまいち味がよく分からない葉っぱだった記憶があります。かき揚げにして食べたと思うのですが、まあ衣の味でしたね。
ハコベを天日干ししてすりつぶし、塩と混ぜるハコベ塩はなかなかによかったです。 緑色の塩になるのですが、てんぷらなどと見た目の相性がいいですよ。
春先にしては珍しいお花も咲いていました!
この咲いているのか蕾なのかいまいちわからない独特の形の花はノボロギクですね。花に加えて葉が固そうでギザギザしているのもポイントです。
4月に入ってもっと気温が上がってから咲く印象が強いのですが、思わぬタイミングで咲いているものですね。一応タンポポの仲間ではあるものの、タンポポのようにパカリと花を広げることもなく、この筒のような姿のまま種になります。
一枚目に見たハコベにそっくりのオランダミミナグサもいよいよ咲き始めたようです。ハコベほどではないものの、花に切れ込みが入っているのが分かりますね。写真の下の部分に2枚の大きな葉が茎を抱えるように付いていますが、これがなんとなく動物の耳に見えてきませんか?
これは園内で見つかった死んでしまったアカネズミと思われるネズミの耳の写真なのですが、言われてみるとまあ似ている気がしますね。
生きているときはピンとしているはずですから、もっとそっくりなのでしょう。
ちなみにネズミは園内で度々見つかっており、秋のクルミの実が落ちるシーズンには食べた跡が残っていたりします。
こうして花や生き物が出てきているのを見ると、春はすぐそこまで来ていますね。